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特集 カルシウムイオンを介した調節機構の新しい問題点
新しいカルシウム結合蛋白質:カルシウム結合蛋白としてのジアシルグリセロールキナーゼ(Diacylglycerol kinase)
著者: 加納英雄1
所属機関: 1札幌医科大学医学部第2生化学教室
ページ範囲:P.241 - P.242
文献購入ページに移動 ジアシルグリセロール(DG)キナーゼ(DGK)は逆向きの反応を行なうホスファチジン酸(PA)ホスファターゼとともに,2次メッセンジャーであるPAとDG濃度の調節を行なっている。DGKには多数のアイソザイムが存在するが1,2),われわれは分子量約8万のキナーゼをブタ胸腺cDNAライブラリーからクローン化し3),この酵素が図1に示すように典型的なEFハンド構造を2ヵ所持ち,μMレベルのCa2+により活性化されることを報告した。
この80KDGKはその後ヒト白血球4)とラット脳5)のcDNAライブラリーからクローン化されているが,いずれも互いに80%以上の同一アミノ酸配列を持つEFハンド蛋白質である。このDGKアイソザイムは細胞特異的に発現しており,T-リンパ球とオリゴデントログリア細胞に検出されるが,ニューロン,アストログリア細胞,肝細胞などには発現していない5)。
この80KDGKはその後ヒト白血球4)とラット脳5)のcDNAライブラリーからクローン化されているが,いずれも互いに80%以上の同一アミノ酸配列を持つEFハンド蛋白質である。このDGKアイソザイムは細胞特異的に発現しており,T-リンパ球とオリゴデントログリア細胞に検出されるが,ニューロン,アストログリア細胞,肝細胞などには発現していない5)。
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