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文献詳細

雑誌文献

生体の科学44巻4号

1993年08月発行

文献概要

特集 細胞接着

造血幹細胞と接着分子

著者: 三浦恭定1

所属機関: 1自治医科大学血液学教室

ページ範囲:P.313 - P.320

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 血球の産生はそれらの共通の祖先である造血幹細胞の分化,増殖の調節によって行われる。これには造血因子による調節と,造血幹細胞をとりまく造血微小環境のはたらきが重要である。このうち造血幹細胞は近年その純化が進み,多くのことが解明されてきた。また,造血因子の遺伝子クローニングが行われ,その受容体の構造と機能も分子レベルでの研究が進んでいる。しかし,造血微小環境については,それらの構造が複雑で,解析が困難であるために,研究の進歩が遅かった。最近になって幹細胞の純化や造血因子受容体の研究の進歩にともなってようやく分子レベルでの研究が進みはじめた。
 造血微小環境のはたらきのうちで重要なものは幹細胞との直接の接触である。その場合には互いの細胞表面の接着分子が大切なはたらきをしているにちがいない。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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