icon fsr

文献詳細

雑誌文献

生体の科学44巻5号

1993年10月発行

文献概要

特集 現代医学・生物学の仮説・学説 1.細胞生物学

膜のリサイクリング

著者: 門田朋子1

所属機関: 1千葉大学医学部第一解剖学教室

ページ範囲:P.414 - P.415

文献購入ページに移動
概説
 膜のリサイクリングとは,再利用を含む膜の再循環(recycling)という現象をさしており,神経細胞,分泌細胞に広くみられる。この現象は1970年代はじめ,「シナプス小胞膜再循環仮説(synaptic vesicle membrane recycling hypothesis)」として,機能と密着した微細形態的現象として提示された1)。この後「膜再循環」はシナプス小胞のエクソサイトーシス・エンドサイトーシス現象の一環として各種のシナプスで広く検討されてきた2,3)。1980年代に入ってから[膜のリサイクリング」の研究は免疫細胞学的手法の導入によってさらに進展してきた。分泌細胞.神経細胞を通じて,Kellyらの提唱する調節性分泌経路5)のなかの共通の一過程として捉えられ,検討されるようになってきている。
 シナプス小胞膜再循環仮説

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?