icon fsr

文献詳細

雑誌文献

生体の科学44巻5号

1993年10月発行

文献概要

特集 現代医学・生物学の仮説・学説 4.シグナル伝達系

Gプロテイン

著者: 堅田利明1

所属機関: 1東京大学薬学部生理化学教室

ページ範囲:P.522 - P.523

文献購入ページに移動
概説
 一群のGTP結合タンパク質ファミリーのなかで,細胞膜受容体刺激を介する情報伝達に関与し,αβγサブユニットからなる三量体構造のものを,とくにGタンパク質と略称している。Gタンパク質はGTPまたはGDPを結合するが,GTP結合型は情報伝達系の下流にある効果器分子を認識してその活性を制御する。この活性型への転換(点灯反応)は受容体刺激によってもたらせるが,不活性型への復帰(消灯反応)はαサブユニットに存在するGTPaseの活性によって,結合したGTPがGDPとP1に加水分解されることによる1)
 最近,Gタンパク質によって調節される効果器分子の多様性が明らかにされ,Gタンパク質サブユニット分子を介する多彩な活性調節機構が解明されつつある。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?