文献詳細
特集 現代医学・生物学の仮説・学説
4.シグナル伝達系
文献概要
概説
細胞内での情報伝達分子としての地位をCa2+が得たのは,江橋による骨格筋の収縮・弛緩の研究以降である。骨格筋におけるCa2+結合蛋白質としてトロポニンCの発見は,重要なものであった。さらに垣内による脳組織中のフォスフォジエステラーゼ活性化因子としてカルモジュリンの発見を契機に,続々とCa2+結合蛋白質が発見され,Ca2+の重要性がますます注目されるようになってきた。Ca2+は細胞膜上のチャネルを介して細胞内へ流入するのみならず細胞内のCa2+貯蔵部位より,IP3依存的に,あるいはCa2+依存的に放出される機構が明らかになるに従って,Ca2+のダイナミックな動員のメカニズムが解明されつつある。
細胞内での情報伝達分子としての地位をCa2+が得たのは,江橋による骨格筋の収縮・弛緩の研究以降である。骨格筋におけるCa2+結合蛋白質としてトロポニンCの発見は,重要なものであった。さらに垣内による脳組織中のフォスフォジエステラーゼ活性化因子としてカルモジュリンの発見を契機に,続々とCa2+結合蛋白質が発見され,Ca2+の重要性がますます注目されるようになってきた。Ca2+は細胞膜上のチャネルを介して細胞内へ流入するのみならず細胞内のCa2+貯蔵部位より,IP3依存的に,あるいはCa2+依存的に放出される機構が明らかになるに従って,Ca2+のダイナミックな動員のメカニズムが解明されつつある。
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