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特集 現代医学・生物学の仮説・学説 6.免疫学
クローン選択
著者: 矢田純一1
所属機関: 1東京医科歯科大学医学部小児科
ページ範囲:P.570 - P.571
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生体内に異物が侵入してくると,それに対応する抗体が作られ,その異物を排除するようにはたらく。その抗体は当の異物とは反応するが,他の異物には反応しない。ひとつの抗体は特定の相手としか反応しないという現象を免疫学的特異性という。特定の相手(抗原)に対して,それとのみ反応する(噛み合う)抗体が作られてくるという現象を説明するのに,さまざまの学説がなされた。
そのひとつは鋳型説とよばれるもので,抗体を作る細胞は侵入してきた抗原物質を鋳型にして,それと噛み合う抗体蛋白を合成するというものである。また側鎖説では,抗体産生細胞の表面にはありとあらゆる抗原と反応するレセプター(側鎖)が存在し,そのひとつに対応する抗原と反応すると,その刺激によって同一の側鎖(抗体)を産生し分泌すると考えるのである。
生体内に異物が侵入してくると,それに対応する抗体が作られ,その異物を排除するようにはたらく。その抗体は当の異物とは反応するが,他の異物には反応しない。ひとつの抗体は特定の相手としか反応しないという現象を免疫学的特異性という。特定の相手(抗原)に対して,それとのみ反応する(噛み合う)抗体が作られてくるという現象を説明するのに,さまざまの学説がなされた。
そのひとつは鋳型説とよばれるもので,抗体を作る細胞は侵入してきた抗原物質を鋳型にして,それと噛み合う抗体蛋白を合成するというものである。また側鎖説では,抗体産生細胞の表面にはありとあらゆる抗原と反応するレセプター(側鎖)が存在し,そのひとつに対応する抗原と反応すると,その刺激によって同一の側鎖(抗体)を産生し分泌すると考えるのである。
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