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文献詳細

雑誌文献

生体の科学44巻5号

1993年10月発行

特集 現代医学・生物学の仮説・学説

7.疾病

先天性遺伝子疾患

著者: 田中亀代次1

所属機関: 1大阪大学細胞生体工学センター細胞構造機能研究部門

ページ範囲:P.616 - P.617

文献概要

概説
 McKusickの著書,Mendelian Inheritance in Man(第9版)には4937の遺伝疾患が記載されている。初版では1487種であり,1966年から1990年の24年間に遺伝疾患の研究がいかに進展したかを示唆している。さらに,このような明確な遺伝様式により発症する遺伝疾患以外にも,病気の発症には多かれ少なかれ遺伝的要因が関与していることは広く認められており,疾患の遺伝学的解析の重要性が示唆される。
 遺伝疾患の解明,診断,治療には,疾患の原因遺伝子の単離が不可欠である。最近の遺伝子工学技術の進展により,主要な遺伝疾患の原因遺伝子が次々と単離されている。疾患遺伝子がクローニングされることで,患者のみならず保因者の診断も確実,容易になり,発症の予防につながる道が開けつつある。また,疾患の分子病理の解明も進んでいる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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