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文献詳細

雑誌文献

生体の科学45巻1号

1994年02月発行

文献概要

特集 グルコーストランスポーター

小腸上皮細胞におけるグルコース輸送担体

著者: 宮本賢一1 南久則1 武田英二1

所属機関: 1徳島大学医学部病態栄養学教室

ページ範囲:P.38 - P.41

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 食物あるいは飲物を通して摂取された糖質は中間消化をうけた後,小腸上皮細胞での終末消化によっておもにグルコース,ガラクトース,およびフルクトースに分解されたのち吸収される。グルコースおよびガラクトースの刷子縁膜での吸収は,濃度勾配に逆らうNaイオンに依存した2次性能動輸送系により行われる。この輸送系に関与する輸送担体は,Na/グルコース共輸送担体(SGLT1)とよばれる。さらに経細胞内輸送を経て基底膜に運ばれた単糖は,広い基質特異性をもつ肝型グルコース輸送担体(GLUT2)により毛細管へ輸送される。一方,これらとは別にフルクトースの輸送には,刷子縁膜に存在する小腸型グルコース輸送担体(GLUT5)が関与していることが示唆されている。
 このように,小腸上皮細胞における各グルコース輸送担体の役割が次第に明らかにされてきた。本稿では,小腸上皮細胞における各グルコース輸送担体に関して,われわれの最近の知見を示して現状を概説する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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