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文献詳細

雑誌文献

生体の科学45巻1号

1994年02月発行

文献概要

特集 グルコーストランスポーター

褐色脂肪細胞における熱産生とグルコーストランスポーター

著者: 志水泰武1 二上英樹2 斉藤昌之2

所属機関: 1愛媛大学医学部医化学第一講座 2北海道大学獣医学部家畜生化学講座

ページ範囲:P.45 - P.47

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 グルコースの膜輸送や代謝の調節機構の研究において,脂肪細胞の果たしてきた役割の大きさは,インシュリン作用についてのブレイクスルー的知見の多くがこの細胞系から始まったことからもうかがい知ることができる。通常用いられている脂肪細胞は,腹腔内や皮下の脂肪組織をコラゲナーゼで処理してえられた遊離細胞か,3T3などの株化細胞をin vitroで分化させた細胞であるが,このような白色脂肪細胞に加えて,哺乳動物には構造も機能も異なるもう一種類の脂肪細胞,褐色脂肪細胞(brown adipocytes)が存在する。この細胞でのグルコース代謝もやはりインシュリン感受性であるが,加えて交感神経性の特異な調節を受けていることが最近明らかになってきた。本稿ではグルコーストランスポーター(GLUT)を中心に,褐色脂肪での糖代謝と熱産生機能との関わりを紹介する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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