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植物生活環の制御と植物ホルモン―ジベレリンを中心として
著者: 高橋信孝1
所属機関: 1理化学研究所
ページ範囲:P.71 - P.78
文献購入ページに移動 私達人類の生存は植物によって支えられているといっても過言ではない。私達の食糧は,植物のみが有する生理機能,光合成によって,太陽エネルギーと空気中の二酸化炭素と水から作り出される糖類を出発物質として,生物によって生産されたものであり,また地球環境の保全に重要な役割を果たしているのも植物である。
植物は,発芽,成長,器官分化,開花,結実,休眠などの複雑でしかも規則正しい生活環を有しており,それを構成する生理現象は,環境要因,すなわち光,温度,水分など,および植物に内在する植物ホルモンによって巧妙に制御されている。現在までに,オーキシン,ジベレリン,サイトカイニン,アブシジン酸,エチレン,ブラシノステロイドの6種の化合物群が植物ホルモンとして認められており,そのうちジベレリンは日本の科学者によって発見され,その後の研究の発展においても日本人研究者の貢献がきわめて大きいものがあった。
植物は,発芽,成長,器官分化,開花,結実,休眠などの複雑でしかも規則正しい生活環を有しており,それを構成する生理現象は,環境要因,すなわち光,温度,水分など,および植物に内在する植物ホルモンによって巧妙に制御されている。現在までに,オーキシン,ジベレリン,サイトカイニン,アブシジン酸,エチレン,ブラシノステロイドの6種の化合物群が植物ホルモンとして認められており,そのうちジベレリンは日本の科学者によって発見され,その後の研究の発展においても日本人研究者の貢献がきわめて大きいものがあった。
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