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特集 脳と分子生物学
神経伝達物質とその合成酵素―チロシン水酸化酵素を中心に
著者: 永津俊治1
所属機関: 1藤田保健衛生大学総合医科学研究所分子遺伝学研究部門Ⅱ神経化学
ページ範囲:P.145 - P.151
文献購入ページに移動 神経伝達物質の合成酵素の研究は従来,微量にしか精製できなかったので分子構造の研究の進歩も遅かったが,現在は分子生物学的方法により,遺伝子がクローニングされて一次構造が決定され,さらに大腸菌や昆虫細胞系での大量生産が可能となり,その酵素化学性質が詳細に解析されている。また酵素蛋白質の結晶化とX線回折に研究が進んでいる。培養細胞系やトランスジェニックマウスでの酵素の遺伝子発現の調節をふくめて,生体内での神経伝達物質の合成酵素の調節機構が分子レベルで詳細に解析されることが期待される。
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