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特集 脳と分子生物学
ゼブラフィッシュの脊髄と運動神経細胞の分化―転写調節因子と組織間相互作用の役割
著者: 岡本仁1
所属機関: 1慶應義塾大学医学部生理学教室
ページ範囲:P.182 - P.188
文献購入ページに移動細胞分化における組織間相互作用の機構を知るうえでは,突然変異系統の解析が大きな威力を発揮することが,ショウジョウバエや線虫を使った研究から示されている。ゼブラフィッシュ胚で脊髄ができるまでの過程は,被覆(epiboly)という過程があることを除けば,他の脊椎動物の胚と,基本的にはほとんど同じで(図1,2参照),ゼブラフィッシュ胚は,脊椎動物の発生を知るための最も簡単なモデルとみなすことができる。近年,大規模かつ系統的なスクリーニングによって,脊椎動物の発生過程に異常をきたす突然変異を同定する試みが,このゼブラフィッシュを用いて世界のいくつかのグループで開始されている3)。
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