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文献概要
特集 動物の行動機能テスト―個体レベルと分子レベルを結ぶ 3.マウス・ラツト
振戦・けいれん測定実験
著者: 須藤伝悦1 秋山佳代1
所属機関: 1筑波大学医学系
ページ範囲:P.462 - P.463
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不随意運動は随意筋が動物の意志を離れて動きすぎる運動過剰現象で,振戦やけいれんがこの中に含まれる。振戦は,作用方向が逆の部分的な筋群が,交互に緊張することによっておこる律動的な動きが特徴である。けいれんは振戦に比べて不随意運動の範囲が広く,より複雑な筋の収縮で,強直性(伸筋と屈筋が同時に収縮し,姿勢が固定される)と間代性(伸筋と屈筋との収縮と弛緩とが交互に繰り返す)および両者が合併した強直性間代性に分けられる。
これらの異常運動は,中枢神経系の機能が異常に亢進したり抑制が取り除かれたりした結果おこるもので,その測定を通して中枢神経系の機能状態を推察することができる。さらに中枢神経興奮薬を用いて不随意運動を誘発し,それに対する抑制効果を分析することにより,抗てんかん薬や抗不安薬などの薬効の評価と作用機序の解明に役立てることができる。
不随意運動は随意筋が動物の意志を離れて動きすぎる運動過剰現象で,振戦やけいれんがこの中に含まれる。振戦は,作用方向が逆の部分的な筋群が,交互に緊張することによっておこる律動的な動きが特徴である。けいれんは振戦に比べて不随意運動の範囲が広く,より複雑な筋の収縮で,強直性(伸筋と屈筋が同時に収縮し,姿勢が固定される)と間代性(伸筋と屈筋との収縮と弛緩とが交互に繰り返す)および両者が合併した強直性間代性に分けられる。
これらの異常運動は,中枢神経系の機能が異常に亢進したり抑制が取り除かれたりした結果おこるもので,その測定を通して中枢神経系の機能状態を推察することができる。さらに中枢神経興奮薬を用いて不随意運動を誘発し,それに対する抑制効果を分析することにより,抗てんかん薬や抗不安薬などの薬効の評価と作用機序の解明に役立てることができる。
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