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特集 動物の行動機能テスト―個体レベルと分子レベルを結ぶ 3.マウス・ラツト
鎮痛テスト-1:tail-Pinch法・tail-flick法・hot-plate法
著者: 高橋正克1
所属機関: 1長崎大学薬学部薬物学教室
ページ範囲:P.474 - P.477
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ヒトの侵害刺激に対する痛覚反応が主観的な感覚であり,客観的に捉えるのが困難であるように,動物にこれと同様の感覚があるか否かも問題で,動物を用いての鎮痛効果の評価はきわめて難しい。しかしながら,ヒトでの痛みを起こす刺激に対する疼痛反応と同じと考えられる動物での疼痛反応(仮性疼痛反応)を指標とし,投与した薬物がこの反応閾値を上昇させるかあるいは反応時間を延長させるかを測定し,鎮痛効果を推定する方法がなされている。この場合,疼痛の成因の複雑さや末梢知覚神経の痛覚伝導系の選択性などから2種以上の侵害刺激を用いること,および臨床データとの比較検討を行う必要がある。
動物に対する侵害刺激としては,ヒトの場合と同じく,機械(圧),熱,電気および化学的刺激などがなされ,いずれも組織障害によって遊離した発痛物質の痛覚受容体の刺激に基づいて痛みが発生すると考えられている。
ヒトの侵害刺激に対する痛覚反応が主観的な感覚であり,客観的に捉えるのが困難であるように,動物にこれと同様の感覚があるか否かも問題で,動物を用いての鎮痛効果の評価はきわめて難しい。しかしながら,ヒトでの痛みを起こす刺激に対する疼痛反応と同じと考えられる動物での疼痛反応(仮性疼痛反応)を指標とし,投与した薬物がこの反応閾値を上昇させるかあるいは反応時間を延長させるかを測定し,鎮痛効果を推定する方法がなされている。この場合,疼痛の成因の複雑さや末梢知覚神経の痛覚伝導系の選択性などから2種以上の侵害刺激を用いること,および臨床データとの比較検討を行う必要がある。
動物に対する侵害刺激としては,ヒトの場合と同じく,機械(圧),熱,電気および化学的刺激などがなされ,いずれも組織障害によって遊離した発痛物質の痛覚受容体の刺激に基づいて痛みが発生すると考えられている。
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