文献詳細
特集 動物の行動機能テスト―個体レベルと分子レベルを結ぶ
3.マウス・ラツト
文献概要
目標
1953年,0ldsとMilnerはラットの脳のいろいろな部位に刺激電極を植え込み,レバー押しにより自分の脳を刺激する(脳内自己刺激Intracranial self-stimulation;ICSS)という実験を最初に行った1)。その後多くの研究の結果,動物が電気刺激を好んで求めようとする脳領域(報酬系)と,逆に回避しようとする脳領域(嫌悪系)の存在が明らかにされた。これら報酬系と嫌悪系は,快―不快情動や行動の発現に重要な役割を果たすと考えられ2),したがって,ICSSは情動に関する研究にきわめて有用な実験手技の一つである。
1953年,0ldsとMilnerはラットの脳のいろいろな部位に刺激電極を植え込み,レバー押しにより自分の脳を刺激する(脳内自己刺激Intracranial self-stimulation;ICSS)という実験を最初に行った1)。その後多くの研究の結果,動物が電気刺激を好んで求めようとする脳領域(報酬系)と,逆に回避しようとする脳領域(嫌悪系)の存在が明らかにされた。これら報酬系と嫌悪系は,快―不快情動や行動の発現に重要な役割を果たすと考えられ2),したがって,ICSSは情動に関する研究にきわめて有用な実験手技の一つである。
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