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特集 動物の行動機能テスト―個体レベルと分子レベルを結ぶ 6.サカナ
摂餌行動
著者: 東信行1
所属機関: 1豊橋技術科学大学建設工学系環境工学講座
ページ範囲:P.544 - P.545
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動物にとって餌をとるということは,個体維持および繁殖に関し直接的な影響を及ぼす行為である。それゆえに摂餌行動にはその個体が生き抜き,子孫を残すためのさまざまな「戦略」が見られる。1960年頃から摂餌行動にはどのような規則性があり,それが理論的にどのように理解できるかについて活発な研究がなされてきた。そして初期の重要な成果の1つが餌選択の理論的な解決であった。具体的には時間あたりの摂餌量を最大化するような行動をとるという短期的な最適化がその基準となった。今回は,この古典的ではあるが,今なお基本的な理論の有効性を失っていない,餌選択に関する最適採餌の実験に焦点をあてる。
現在ではすべての動物にあらゆる状態で短期的最適化を適用することはないが,この理論に基づいた実験は,その生物の生態を明らかにするという研究の第一歩として,また応用面では飼育動物にどのような餌を与えるべきかを単に経験からだけではなく考えるために有効である。
動物にとって餌をとるということは,個体維持および繁殖に関し直接的な影響を及ぼす行為である。それゆえに摂餌行動にはその個体が生き抜き,子孫を残すためのさまざまな「戦略」が見られる。1960年頃から摂餌行動にはどのような規則性があり,それが理論的にどのように理解できるかについて活発な研究がなされてきた。そして初期の重要な成果の1つが餌選択の理論的な解決であった。具体的には時間あたりの摂餌量を最大化するような行動をとるという短期的な最適化がその基準となった。今回は,この古典的ではあるが,今なお基本的な理論の有効性を失っていない,餌選択に関する最適採餌の実験に焦点をあてる。
現在ではすべての動物にあらゆる状態で短期的最適化を適用することはないが,この理論に基づいた実験は,その生物の生態を明らかにするという研究の第一歩として,また応用面では飼育動物にどのような餌を与えるべきかを単に経験からだけではなく考えるために有効である。
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