icon fsr

文献詳細

雑誌文献

生体の科学45巻6号

1994年12月発行

文献概要

特集 ミトコンドリア

ミトコンドリア脂肪酸酸化系酵素欠損症

著者: 惣宇利正善1 上條岳彦2 深尾敏幸3 橋本隆1

所属機関: 1信州大学医学部生化学教室 2信州大学医学部小児科学教室 3岐阜大学医学部小児科学教室

ページ範囲:P.668 - P.672

文献購入ページに移動
 ミトコンドリア脂肪酸酸化系は主要なエネルギー産生系であることから,この系の生理的,病態的役割,系を構成する諸酵素については古くから研究されてきた。しかし,この系の酵素欠損症の研究は1980年代になって始まった。これは尿中有機酸分析技術の発展によって欠損酵素の推定が容易になったことによる。
 教科書に記述されているように,脂肪酸はミトコンドリア外膜にある活性化酵素によってアシル-CoAになる。このアシル-CoAは外膜にあるカルニチンパルミトイルトランスフェラーゼⅠによってアシルカルニチンとなり,輸送系によって内膜を通過し,内膜にあるカルニチンパルミトイルトランスフェラーゼⅡによって再びアシル-CoAになる。β-酸化サイクルはマトリックスに存在し,短鎖,中鎖,長鎖の3種類のアシル-CoAデヒドロゲナーゼ,エノイル-CoAヒドラターゼ,3-ヒドロキシアシル-CoAデヒドロゲナーゼおよび3-ケトアシル-CoAチオラーゼから構成されている。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら