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特集 ミトコンドリア
タンパク質のミトコンドリア移行を促進する因子
著者: 上田功1 寺田和豊1 森正敬1
所属機関: 1熊本大学医学部分子遺伝学教室
ページ範囲:P.673 - P.678
文献購入ページに移動一般に,ミトコンドリアタンパク質はアミノ末端にプレシークエンス(延長ペプチド)をもつ前駆体として合成され,マトリクスにてプレシークエンス部分がプロセシングを受けて取り除かれ,成熟タンパク質に転換される。プレシークエンスにコンセンサス配列は存在しないが,特徴として,塩基性残基と水酸基をもつ残基に富んだ15~70アミノ酸残基からなり,両親媒性のαヘリックスを形成しているものと推測されている。このプレシークエンスはミトコンドリアへの前駆体タンパク質の標的化に必要かつ十分であることが遺伝子工学的手法を用いて証明されている。
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