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文献詳細

雑誌文献

生体の科学46巻1号

1995年02月発行

文献概要

話題 Cold Spring Harbor Meeting印象記

ゲノムマッピングとシークエンス

著者: 田中真奈実1

所属機関: 1筑波大学基礎医学系

ページ範囲:P.99 - P.99

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 研究者が研究室を留守にしてまで参加したいと思う学会の必要条件は何か?分野の最高権威で(招待されること自体が自分の研究に対する高い評価で),豪華な顔ぶれが揃い,情報・技術・研究試料の交換とさらなる研究の発展(人材・研究費取得も含む)が確実であることではなかろうか。コールドスプリングハーバーミーティングは,これらの要件を満たした上に,ロングアイランドの素晴しい風光に恵まれて,分子生物学発展の生きた歴史と,現在も連綿として連なる研究所の活動とその誇りを同時進行で見せてくれる。ニューヨーク空港からリムジンで直行した研究所にそのまま1週間カンヅメとなり,早朝から深夜まで寝ても覚めても世界中の研究データに埋没することは,知恵のリンゴを好きなだけ食べてもよいといわれたエデンの原人類のような気分を起こさせる。なぜならそれは切り売りのデータではなく,その研究をした本人に会って直接何でも聞ける機会を意味するのだから。
 今回第6回を迎えるこのゲノムマッピングとシークエンスは,HUGOを中心として北米欧州各国の主要研究室で推進されている全ゲノム解析型遺伝学・分子生物学の進歩の要約であり,関連分野も含めて激動する文化の中の科学の位置というものも明瞭に描出する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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