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実験講座
細胞小器官の求積法―SERの容積と老化
著者: 市原一郎1
所属機関: 1愛知医科大学解剖学第1講座
ページ範囲:P.185 - P.194
文献購入ページに移動I.滑面小胞体
哺乳動物の各組織は通常,おおよそ直径10~30μmの細胞で構成されており,この細胞には形態面でも機能面でも複雑な細胞内膜系1)が発達している。この細胞内膜系の構造として小胞体,ゴルジ装置,糸粒体,水解小体,ペルオキシゾーム,核膜らが出現している。
この細胞内膜系構造のなかで,小胞体は粗面小胞体と滑面小胞体という形態的に確認できる2種類に分けることができる。前者は膜の外側表面にタンパク合成を行うリボゾームを付着させており,後者は付着リボゾームを持たず,分枝した小管状あるいは網目状に互に連絡し合う小管状の小胞体内腔を作りだしている(図1,2)。
哺乳動物の各組織は通常,おおよそ直径10~30μmの細胞で構成されており,この細胞には形態面でも機能面でも複雑な細胞内膜系1)が発達している。この細胞内膜系の構造として小胞体,ゴルジ装置,糸粒体,水解小体,ペルオキシゾーム,核膜らが出現している。
この細胞内膜系構造のなかで,小胞体は粗面小胞体と滑面小胞体という形態的に確認できる2種類に分けることができる。前者は膜の外側表面にタンパク合成を行うリボゾームを付着させており,後者は付着リボゾームを持たず,分枝した小管状あるいは網目状に互に連絡し合う小管状の小胞体内腔を作りだしている(図1,2)。
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