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文献詳細

雑誌文献

生体の科学46巻3号

1995年06月発行

文献概要

特集 ライソゾーム

オートライソゾーム膜の性質

著者: 上野隆1 木南英紀1

所属機関: 1順天堂大学医学部生化学第一講座

ページ範囲:P.210 - P.214

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 細胞を構成する蛋白がリソゾーム経由で分解される過程をオートファジー(autophagy,自食)と呼ぶ。オートファジーは生理的条件下ではあまり目立たないが,絶食やグルカゴンなどのホルモンによる刺激で著しく高められる。
 オートファジーでは,分解されるべき細胞のオルガネラや可溶性成分を貯留した特殊な膜小胞が多数出現する。形成直後のものは二重膜構造を持ち,オートファゴゾーム(以下APと略)と呼ばれ,蛋白分解酵素を持たないため,取り込んだ細胞質成分は無傷の状態である。APはやがて一重膜の小胞に発達・変化し,盛んに蛋白分解を行うようになる。この段階のものはカテプシンをはじめとする多くのリソゾーム加水分解酵素を持っているので,オートリソゾーム(以下ALと略)と称す。APとALをまとめて自食胞(autophagic vacuole)と呼ぶこともある。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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