文献詳細
特集 ライソゾーム
文献概要
ライソゾームの主要な役割は不要物質の分解処分であるとされている。従ってライソゾームが細胞内に集積するような現象は,細胞の防御反応とみなされ,進んでは分解酵素の欠如やその阻害などによる病的所見とされる。脂質の封入をその特徴とするリポライソゾームも,たとえばウォルマン病において,その集積の原因が酸性リパーゼの欠損にあることが明らかにされた1,2)。
しかしライソゾームの集積は必ずしも病的所見とは限らない。われわれは正常な鶏胚および破殼後初期の雛の肝細胞にリポライソゾームの大量集積を見出したが,それは鶏胚の栄養とエネルギー代謝の根幹を支えている現象であるとさえ考えられるのである3,4)。ここでは,リポライソゾームの発生に伴う消長とその意義について述べたい。
しかしライソゾームの集積は必ずしも病的所見とは限らない。われわれは正常な鶏胚および破殼後初期の雛の肝細胞にリポライソゾームの大量集積を見出したが,それは鶏胚の栄養とエネルギー代謝の根幹を支えている現象であるとさえ考えられるのである3,4)。ここでは,リポライソゾームの発生に伴う消長とその意義について述べたい。
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