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文献詳細

雑誌文献

生体の科学46巻3号

1995年06月発行

文献概要

話題

副腎レニンはライソゾーム顆粒に存在する

著者: 昆泰寛1 橋本善春2

所属機関: 1北海道大学大学院獣医学研究科動物疾病制御学講座実験動物学教室 2北海道大学大学院獣医学研究科比較形態機能学講座解剖学教室

ページ範囲:P.291 - P.293

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 レニン(renin)はおもに腎臓の糸球体傍細胞(Juxtaglomerular cell)によって産生され,肝臓由来のアンギオテンシノーゲンをアンギオテンシンⅠに転換させる酵素として発見された1,2)。近年,腎臓以外の臓器にレニンが存在することが報告され,それらは一括して腎臓外レニン(Extrarenal renin)あるいは局所レニン(Local renin)と総称されている。すなわち,これらの臓器とは下顎腺3,4),脳5,6),精巣7),卵巣8,9),子宮10),胎盤11),凝固腺12-14)ならびに副腎15-17)などである。著者らは従来よりレニンに特異的な抗体を用いて,免疫組織化学的にその局在を検討しているが18-20),特にマウス副腎に出現するレニンについて個体発生学的にその陽性細胞の動態を観察し,興味あるデータを報告してきている21-23)。ここにそれらを紹介し,本論の主題であるライソゾーム顆粒との関係について話題を提供したい。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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