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文献詳細

雑誌文献

生体の科学46巻4号

1995年08月発行

文献概要

特集 ストレス蛋白質

ストレス蛋白質の発現と老化

著者: 髙橋良哉1

所属機関: 1東邦大学薬学部生化学教室

ページ範囲:P.338 - P.341

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 細胞は,熱,重金属や酸化,アミノ酸アナログなどのさまざまなストレスに応答し,熱ショック蛋白質(Heat Shock Protein:HSP)あるいはストレス蛋白質と呼ばれる一群の蛋白質を合成する1,2)。ストレス蛋白質は,これらのストレスによって直接あるいは間接的に生じる細胞内蛋白質の変性を防止,あるいは変性した蛋白質を修復または分解除去することによって,細胞にストレス抵抗性を与える重要な役割を果している1,2)。加齢に伴うストレス抵抗性低下の原因のひとつに,細胞レベルでのストレス蛋白質誘導能低下が考えられる。
 本稿では,まずはじめにストレス応答と老化に関する研究を「細胞老化」と「個体老化」に分けて論述する。なぜなら老化研究においては,両者は厳密に区別されなければならないからである3)。最後に,実験動物の寿命延長効果がある食餌制限とストレス応答能に関しての研究について,われわれの最近の研究結果を含めて論述する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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