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文献詳細

雑誌文献

生体の科学46巻5号

1995年10月発行

文献概要

特集 遺伝子・タンパク質のファミリー・スーパーファミリー 3.遺伝子の発現 転写

ジンクフィンガースーパーファミリー

著者: 樋口理1 水野健作1

所属機関: 1九州大学理学部生物学科

ページ範囲:P.413 - P.416

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 [構成員 ]古典的ジンクフィンガー(TFⅢA)ファミリー,核内レセプターファミリー,GAL4ファミリー,GATA-1ファミリー,ジンクリボン(TFⅡS)ファミリー,ヌクレオカプシド蛋白質,メチオニルtRNA合成酵素,LIMファミリー,RINGフィンガーファミリー,プロテインキナーゼCファミリーなどのサブファミリーからなる。各サブファミリーの構成員については表1を参照のこと。
 概説
 ジンクフィンガーモチーフをもつ蛋白質として最初に構造決定されたのは,アフリカツメガエルの5SリボソームRNAの転写因子TFⅢAで,2個のCysと2個のHis残基が保存された約30アミノ酸からなる構造モチーフ(-C-X2-5-C-X12-13-H-X3-4-H-)が9回反復した構造をもつことが1985年,Klugらによって明らかにされた1)。彼らは,Zn2+イオンがCys2-His2の側鎖に配位した構造を推定し,ジンクフィンガーモチーフと名付けた(立体構造がフィンガー様の構造をもつわけではない)。その後,多くの転写因子に同様の構造モチーフ(古典的ジンクフィンガーとよばれる)の存在が明らかにされ,また,これとは異なったCys,Hisの配置をもつジンクフィンガー蛋白質も次々に明らかにされ,現在ではジンクフィンガースーパーファミリーとして数百種類の蛋白質の構造が知られている。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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