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文献詳細

雑誌文献

生体の科学46巻5号

1995年10月発行

文献概要

特集 遺伝子・タンパク質のファミリー・スーパーファミリー 7.酵素・酵素阻害剤 酵素

シアリダーゼスーパーファミリー

著者: 宮城妙子1

所属機関: 1宮城県立がんセンター研究所生化学部門

ページ範囲:P.483 - P.485

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 [同義語]シアリダーゼ,ノイラミニダーゼ
 概説
 糖蛋白や糖脂質の非還元末端からシアル酸(ノイラミン酸のアシル誘導体)残基を取り除くと,蛋白分子のコンホメーションが変化したり,分子や細胞による認識や免疫原性など,重要な生理現象が大きく影響を受ける。この反応を触媒するシアリダーゼは,“受容体破壊酵素”として最初にウイルスに発見されて以来,生物界に広く見いだされているが,その分布は一見,不規則で,系統的ではないように見える。棘皮動物から哺乳動物に至るまで動物に広く分布する一方,植物や他のほとんどの後生動物にはシアリダーゼもその基質となるシアロ複合糖質も存在しない。ところが,動物宿主に常在したり,そこで病原性を現す細菌や寄生虫にもシアリダーゼは見いだされており,また,同種属の細菌間でもその陽性率はかなり異なっている。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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