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特集 遺伝子・タンパク質のファミリー・スーパーファミリー 11.収縮タンバク
ミオシンスーパーファミリー
著者: 野々村禎昭1
所属機関: 1帝京大学医学部
ページ範囲:P.628 - P.630
文献購入ページに移動 [構成員]ミオシンⅠ~Ⅸ
概説
現在,ミオシンスーパーファミリーは九つのクラスから成っている。歴史的にもっとも古くから研究されてきたのは,クラス2のミオシンⅡである。ミオシンⅡについては別に書かれているので,ここでは他のクラスについて簡潔に概説する。以下,クラスをいちいちつけるのはやめてミオシンⅠ,Ⅱ,Ⅲというように表現する。ここでミオシンといっているのは重鎖を意味しており,軽鎖については別問題である。本来ミオシンの定義はミオシンⅡについてなされてきた。すなわちミオシンは二つの頭をもち,この頭部にアクチンの結合部位と,ATPアーゼとしての酵素活性部位があり,頸部には軽鎖が結合し調節部位としての性質をもつ。尾部はフィラメント重合部位である。しかしミニミオシンといわれたミオシンⅠの登場はミオシンの概念を大きく変えた。このようにミオシンⅠはミオシンⅡにはるか遅れて登場したが,ミオシンの全アミノ酸配列の決定はミオシンⅠの方が早く,以下構造が決った順にⅡ,Ⅲ…と続いていく。
概説
現在,ミオシンスーパーファミリーは九つのクラスから成っている。歴史的にもっとも古くから研究されてきたのは,クラス2のミオシンⅡである。ミオシンⅡについては別に書かれているので,ここでは他のクラスについて簡潔に概説する。以下,クラスをいちいちつけるのはやめてミオシンⅠ,Ⅱ,Ⅲというように表現する。ここでミオシンといっているのは重鎖を意味しており,軽鎖については別問題である。本来ミオシンの定義はミオシンⅡについてなされてきた。すなわちミオシンは二つの頭をもち,この頭部にアクチンの結合部位と,ATPアーゼとしての酵素活性部位があり,頸部には軽鎖が結合し調節部位としての性質をもつ。尾部はフィラメント重合部位である。しかしミニミオシンといわれたミオシンⅠの登場はミオシンの概念を大きく変えた。このようにミオシンⅠはミオシンⅡにはるか遅れて登場したが,ミオシンの全アミノ酸配列の決定はミオシンⅠの方が早く,以下構造が決った順にⅡ,Ⅲ…と続いていく。
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