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特集 神経科学の最前線
脳におけるステロイドの役割
著者: 新井康允1
所属機関: 1順天堂大学医学部第2解剖学教室
ページ範囲:P.28 - P.32
文献購入ページに移動 ステロイドホルモンは古典的なホルモンであるが,最近,中枢神経系に対していろいろな作用があることがわかってきた。ステロイドホルモンは大きく分けると二つの働きがある。一つは発生・発達過程における形成的な(organizational)働きと,もう一つは成体における活性化(activational)作用である。前者は不可逆的作用で,分化・誘導的な作用であり,後者は可逆的な作用である。
性ステロイドは性ステロイド受容体含有ニューロン系のニューロン数,軸索や樹状突起の伸長,シナプス形成などを調節し,脳の発生過程における神経回路形成を制御しており,脳の機能的,形態的な性差を生じさせる基礎となっている。
性ステロイドは性ステロイド受容体含有ニューロン系のニューロン数,軸索や樹状突起の伸長,シナプス形成などを調節し,脳の発生過程における神経回路形成を制御しており,脳の機能的,形態的な性差を生じさせる基礎となっている。
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