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文献詳細

雑誌文献

生体の科学47巻1号

1996年02月発行

文献概要

特集 神経科学の最前線

小脳の学習機能

著者: 永雄総一1

所属機関: 1自治医科大学第一生理学教室

ページ範囲:P.39 - P.43

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 小脳が脳による運動を含めたさまざまな学習活動に深く関与していることは,周知の事実であるが,小脳の中で学習の原因になる可塑性変化が生じるという仮説と,学習のもとになるような神経活動は小脳以外のところにあり,小脳はそれに必要な情報を供給しているのに過ぎないという二つの対立する仮説が提出され,延べ10年以上にわたり,さまざまな実験系で論議されている。本稿では,小脳と運動との関わりを検討する実験系として,最もポピュラーな前庭動眼反射(Vestibulo-ocular reflex:VOR)の視覚環境による適応変化のパラダイムを中心に,小脳の運動学習の役割についての知見を解説する。なお,最近の小脳の一連の研究の詳細については,伊藤のモノグラフを参照されたい1,2)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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