文献詳細
特集 カルシウム動態と細胞機能
肥満細胞におけるカルシウムイオン動態
著者: 片桐聡12 竹中洋2 髙松哲郎1
所属機関: 1京都府立医科大学第二病理学教室 2京都府立医科大学耳鼻咽喉科学教室
ページ範囲:P.135 - P.139
文献概要
抗原による受容体刺激によりホスホリパーゼCの活性化が起こり,イノシトールリン脂質代謝経路でイノシトール1,4,5-三リン酸(IP3)が産生される。IP3が細胞内Ca2+ストアである小胞体からカルシウムイオンの放出を促すという過程2)以降,どのような機序で脱顆粒が生じるかに関して,脱顆粒前後の過程での細胞内カルシウムイオンの時間的空間的分布がどのように変化するか,またこの変化によりどのように細胞骨格は動くか,共焦点レーザ顕微鏡による私たちの観察を中心に論説したい。
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