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特集 エンドサイトーシス
原生動物におけるエンドサイトーシス
著者: 洲崎敏伸1
所属機関: 1神戸大学理学部生物学科
ページ範囲:P.313 - P.317
文献購入ページに移動原生動物においては,摂食のために細胞の一部に半永久的な開口部を有するものが多い。このような構造は口部装置buccal apparatusと呼ばれ,細胞小器官の一つとみなすこともできる(図1)。口部装置の構造は,特に繊毛虫などにおいて複雑に発達している。細胞の表面において,餌となる有機物が送り込まれるための陥入部を前庭vestibulum,それに連続する細胞口cytosomeまでの管状部を口腔buccal cavityと呼んでいる。細胞口の最下部において行われるエンドサイトーシスの結果,餌の有機物を含有する食胞が形成される。口腔より細胞の内部に向かって,微小管や他の細胞骨格線維から成る細胞咽頭線維系cytopharyngeal fibersが走っており,形成された食胞はこの線維系に沿って細胞内部へと運搬されていく。
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