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文献詳細

雑誌文献

生体の科学47巻4号

1996年08月発行

文献概要

解説

Mato細胞の機能

著者: 間藤方雄12

所属機関: 1国際医療福祉大学 2自治医科大学解剖学第二講座

ページ範囲:P.324 - P.330

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 周知のごとく,脳・脊髄の微小血管と神経組織との間には関門があり(blood-brain barrier;BBB),血液中を流れる高分子の物質が自由に脳実質内には流入しないようになっている。この仕組は内皮細胞間にtight junctionのあること,および内皮細胞には物質の取り込みを示す胞飲現象(pinocytosis)が極めて少ないことによるとされている1)。このように外来異物の侵入の阻止に有用なBBBは一方では,中枢神経内の異物(代謝産物)を脳外に運び出す際には極めて不都合なbarrierとなり2),必ずしも中枢神経内の生活環境に有利なことばかりでないため,何らかのscavenger機構が中枢神経および脳血管に備わることが必要となる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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