『生体の科学』では,これまで,連載講座として「新しい観点からみた器官」を6年余にわたり連載してまいりました。研究技術の進歩により,構成する細胞や組織についての新しい知見の急速な増加,また,疾患の概念の変化などを受けて,臓器・器官に対する見方・捉え方が変わってきていることが実感されました。
見方が変われば,同じ器官でもより新鮮に捉えられ,この夢多き器官といえるような奥深さが感じられます。私どもは,もっと多くの器官について,同じような新しい見方で系統的にまとめてみたらと考え,この度,増大特集号の主題に取り上げることにいたしました。
雑誌目次
生体の科学47巻5号
1996年10月発行
雑誌目次
特集 器官―その新しい視点
序にかえて フリーアクセス
著者: 伊藤正男 , 石川春律 , 野々村禎昭 , 藤田道也
ページ範囲:P.334 - P.334
1.消化器
胃
著者: 片岡勝子
ページ範囲:P.336 - P.341
ポイント 上皮性細胞間の結合と粘膜の組織形成
胃粘膜の上皮性細胞間の結合は逆拡散の防止,組織のホメオスターシスの維持など,粘膜防御に重要な役割を演じている。個体発生途上の胃腸では,単層の内胚葉上皮に覆われた平坦な粘膜から,突起(腸絨毛)や陥凹(胃小窩・胃腺,腸陰窩)が形成される。この組織形成過程には,上皮内の二次連結複合体,およびそれに囲まれた上皮内腔の新生と伸長が大きな役割りを演じている。
胃
著者: 長町幸雄
ページ範囲:P.342 - P.346
ポイント 急性胃粘膜病変にみるデリケートな感応臓器
胃は種々の疾患の好発部位であり,胃炎,胃潰瘍その他良性・悪性腫瘍などの発生頻度が高い。ヒト悪性腫瘍中,最も多い胃癌の発生成因も不明であるが,良性疾患の代表格である胃潰瘍の成因にもまだ謎が多い。胃の生理的な機能維持のために他臓器にはみられない豊富な血流の支配があり,神経性,体液性および内分泌性調節が関与している。胃はさまざまな調節機構に依存しており,あらゆるストレス刺激に感応するデリケートで消化とは程遠い「別の顔」を持っている。ストレス社会となって増加している“stress-induced ulcer”(広義のAGML:急性胃粘膜病変)は感応臓器としての胃に発生した警告現象と考えることができる好例であろう。警報器としての胃のbehaviorにスポットライトを当て,最新の知識を加え,AGMLを題材にして“胃の横観病態論”を紹介してみたい。
AGMLは十数年前までは保存的にも外科的にも,治療に難渋した病態であり,今日ではヒスタミンH2ブロッカー(H2ブロッカー)やプロトンポンプインヒビター(PPI)などの投与や,内視鏡下の各種止血法で完治可能な疾患となっている。発生成因には不明な点が多いが,臨床的には対応しやすい疾患となったAGMLの正体は何であったのか。この謎解きと取り組んで遍歴してきた筆者の研究成果と最近の話題を取り上げる。“胃”は摩訶不思議な貯留嚢!
小腸:腸管
著者: 藤田道也
ページ範囲:P.347 - P.350
ポイント 尿細管との機能的「相同」性
腸管(とくに小腸)は消化と吸収(無機質の吸収,消化生成物から主に構成される有機質の吸収)を最大の機能としている。他方,腎尿細管は糸球体濾過液中に含まれる無機質および有機質(一部はペプチダーゼ反応生成物)の再吸収を主な機能としている。ここでは,それら二つの器官(あるいはその主要な部分)の「相同的な」機能(機能の平行性といってもいいかもしれない)について検討してみたい。
小腸
著者: 水本明良 , 伊藤漸
ページ範囲:P.351 - P.354
ポイント 空腹期運動と膵内分泌系との関連
空腹期における周期的な収縮運動の発現には,消化管ホルモンのモチリンが深く関与していることは周知の事実となっているが,モチリンによる生体活動の変化は単に運動のみならず,自律神経系を介して膵島の内分泌機構にも大きな影響を与えることがわかってきた。ここでは,空腹期運動を調節するモチリンの情報がいかなる経路により膵内分泌系へと伝達されていくかにつき検討する。
大腸:大腸上皮
著者: 鈴木裕一 , 児山香
ページ範囲:P.355 - P.358
ポイント 体液Naバランスと大腸機能
ヒトでは,大腸に1日あたり約140mMのNaを含む液がおおよそ1.5lほど流入する(1日のNa摂取量にほぼ相当する)。糞便中のNa濃度は40mM以下で,その量は100-200ml程度であるので,大腸に入った水の90%およびNaの95%以上が大腸内で再吸収されている1)。生体がNa不足の状況になると糞便中のNa排泄量が減る。これは大腸でのNa再吸収亢進の結果であり,副腎皮質ホルモン,特に電解質コルチコイドのアルドステロンがこの調節に関わっている2)。本稿では,副腎皮質ホルモンによる大腸Na吸収調節についてまとめ,大腸が体液塩バランスに果たす役割について考えてみたい。
唾液腺
著者: 東城庸介 , 谷村明彦
ページ範囲:P.359 - P.362
ポイント 唾液分泌の駆動力(driving force)としてのイオン輸送
ヒトの一日の唾液分泌量は1-1.5lに達する。唾液分泌の第一ステップは,腺房細胞の基底側から腺腔側への水の移動である(水分泌)。唾液腺における水分泌は,他の分泌上皮と同様に,イオン輸送体やイオンチャネルが作り出すイオン勾配を駆動力として惹起される。唾液分泌はイオン輸送研究の優れたモデルである。ここでは,イオン勾配がどのようなメカニズムで形成されるか,現在提唱されている主なイオン輸送のモデルを概観する。
肝臓:組織
著者: 和氣健二郎
ページ範囲:P.363 - P.367
ポイント 肝小葉内結合織の実体
器官は一般に上皮組織とそれを裏打ちする結合織から成立っている。この二種の組織間のコミュニケーション(上皮・結合織相関)は細胞の分化や機能の発現に必要である。腸の附属腺として発達した肝臓もその例外ではないが,肝上皮(実質細胞)に対応する結合織の実体は最近まで不明であった。その理由は,肝小葉内の結合織は,通常の光線顕微鏡標本ではほとんど観察できないことや,たとえ電子顕微鏡で鏡検しても立体的な構造関係は把えにくいからである。ここでは肝小葉内結合織の特徴について検討してみたい。
肝臓:毛細胆管
著者: 織田正也 , 横森弘昭 , 亀谷宜隆
ページ範囲:P.368 - P.372
ポイント 毛細胆管の収縮運動
胆汁の生成と排泄は,肝臓が果たす諸機能のなかでも生命の維持に不可欠な機能の一つである。この胆汁の分泌ないしは排泄経路の起始部に当たるのが毛細胆管である。毛細胆管の超微形態学的特徴として,肝細胞と肝細胞の間に小管腔として形成され,管腔壁が直接肝細胞形質膜から成り立つことがあげられる。この部分の形質膜は毛細胆管膜と呼ばれ,類洞側肝細胞形質膜とは生化学的性質を異にし,その細胞質側が豊富な網目構造をなすアクチンフィラメントで裏打ちされていることが明らかにされた1)。これを契機に毛細胆管は静上の状態にあるのではなく,律動的な自動収縮運動を繰返し行っていることがin vitro2)およびin vivo3)で証明された。この毛細胆管の収縮機能4)は胆汁排泄機構における調節因子の一つとして重視され5),一方ではその異常が肝内胆汁うっ滞の要因をなすことが指摘されている6,7)。
本稿では,毛細胆管の収縮機構に関する最近の研究の進歩について述べ,毛細胆管膜に局在するCa2+-Mg2+-ATPaseの機能的意義に言及する。
胆囊:胆道
著者: 許斐裕之 , 宇都宮成洋 , 松永浩明 , 横畑和紀 , 田中雅夫
ページ範囲:P.373 - P.376
ポイント 運動生理から見た胆嚢
胆嚢の運動と胆嚢疾患との関連はいまだ明確になったとはいい難い。本稿では胆嚢運動にかかわる種々の要素とその生理的な役割について言及するとともに,筆者らが以前から胆嚢摘出後症候群を診断するために行ってきた,総胆管内圧測定を応用した胆嚢運動の評価と胆嚢流出路障害の診断についても論ずる。
膵臓
著者: 坂本長逸
ページ範囲:P.377 - P.380
ポイント CCK受容体および膵炎関連蛋白質
膵臓が内分泌部分と外分泌部分のキメラをなしている臓器であり,それぞれが機能的に連関している可能性があることは,本誌の42巻2号で簡単に紹介した。特に,外分泌部分については,cholecystokinin(CCK)がその分泌制御に重要な役割を果たしているだけでなく,CCKによって活性化される情報伝達機構そのものが急性膵炎の発症と深く関係する可能性もあることを,CCKによる急性膵炎誘発モデルを引用して紹介した。今回は,その後のCCK受容体を介した情報伝達に関する研究が世界でいまどのように展開されているかを示すとともに,私達の明らかにしたCCKのdiacylglycerol(DG)集積機序に関する研究も一部紹介する。また,膵炎関連蛋白質(pancreatitis-associated protein;PAP,pancreatic stone protein;PSP=reg-protein)に関しても,最近活発に研究されているので,その内容の一部をレビューしたい。
2.呼吸器
肺
著者: 須加原一博
ページ範囲:P.382 - P.385
ポイント 肺胞上皮細胞と病変修復
肺病変の修復・改善には,肺胞表面の再上皮化が不可欠であり,肺の線維化をいかに防ぐかが重要である。肺は,多くの障害に対して肺胞Ⅱ型上皮細胞の増殖と肺サーファクタントの合成促進という共通反応を示し,病変を軽減・修復しようとする。肺胞Ⅱ型上皮細胞の増殖因子として,最近keratinocyte growth factor(KGF)やhepatocyte growth factor(HGF)が注目されており,これによる肺障害の軽減効果・予防効果も報告されて,新しい治療への道が期待される。
肺サーファクタント・アポ蛋白質についての機能解析も進み,新たに生体防御機構や表面活性機能発現上での重要性が証明されるとともに,細胞特異的遺伝子のプロモータ領域における調節機構が解明されてきている。
3.循環器
心臓
著者: 小室一成
ページ範囲:P.388 - P.391
ポイント 心臓の発生・分化の特異性
心臓は個体発生段階の非常に早期に,臓器としては最も早く,しかも最も頭側において決定される。心臓は決定されるとすぐに分化し,自律拍動を開始するが,血液が循環するようになって初めて他の臓器の分化,成長が進む。心筋細胞は分化後も分裂能を維持し,胎生期は活発に分裂増殖を続けるが,出生と同時にその分裂能を喪失し,以後の心臓の成長は,個々の心筋細胞の大きさが増すこと(肥大)による。このように心臓は機能ばかりでなく発生上もユニークであり,心臓の分化・発生の機序の解明は心臓病学にとどまらず広く生物学全体にとっても極めて重要な課題である。
血管:内皮細胞
著者: 居石克夫
ページ範囲:P.392 - P.395
ポイント 動脈硬化における血管新生
内皮細胞は血管を連続して被覆する細胞で,発生学的には間葉系細胞の分化により形成される。内皮細胞は単に血液と組織との物理的隔壁としての働きのみではなく,生体の恒常性の維持に重要な役割を果たしていることが明らかになりつつある。さらにvascular biology(血管生物学)の進歩とともに血管内皮細胞の多様な機能についての知識のみならず,TPOをわきまえた血液・血管壁(組織)相互反応における内皮細胞による制御機構の解明が最近の医科学研究のトピックスになっている。実際に一流誌に発表された生命科学の研究論文のなかで,血管内皮細胞の機能に関する論文がここ数年1~2位を占めている。さらに,内皮細胞を中心とした血管壁構成細胞と血球細胞間の自己ならびに傍分泌機構による情報伝達機構が解明されるとともに,血管を一つの器官としてとらえる立場から総合的,横断的研究が進められているのがvascular biologyである。中でも血管内皮細胞の構造と機能を研究対象とする場合,内皮細胞学(endotheliology)と呼称する研究者もいる。
上述のように血管内皮細胞は,その解剖学的ならびに生理学的特徴1)から生命現象のすべてに関与している多機能性反応細胞といえるが,なかでも生体反応における血管内皮細胞の主な動きは,抗血栓性・止血作用,血管新生と組織修復,炎症・免疫反応の調節などに分類することができる(表1)。
血管:平滑筋
著者: 永井良三
ページ範囲:P.396 - P.399
ポイント 平滑筋細胞の形質変換
血管平滑筋は生体の中で常に一定の細胞形質を持っているのではなく,細胞周期の変化や物理的・化学的刺激に応じて,細胞が表現する蛋白質,すなわち収縮蛋白,イオンチャネル,増殖因子などをダイナミックに変換する。平滑筋の形質を表現するのに最初に用いられたのが電子顕微鏡による観察である。胎児期の血管やin vitro培養条件下の平滑筋細胞は筋フィラメントに乏しく,膜様の細胞内構造に富む形態をとることが長い間知られていた1)。このような平滑筋細胞は蛋白合成や細胞外マトリックスの分泌が盛んであることから「合成型形質」と呼ばれている。一方,成体の動脈中膜の平滑筋は筋フィラメントが多く,収縮力を保っているため「収縮型形質」の状態にあるといわれる。平滑筋の形質変換の分子機構の解明は,動脈硬化や再狭窄病変形成の成因と予防法開発にひとつの手掛かりを与えるものである。
平滑筋形質変換は収縮蛋白に限った現象ではないが,収縮蛋白のアイソフォームの変化は平滑筋細胞の形質変換を鋭敏にとらえるマーカーとして優れている。本稿ではミオシン重鎖アイソフォームを指標として,平滑筋細胞の増殖と血管病変の形成に関する知見を紹介する。
リンパ管
著者: 内野滋雄
ページ範囲:P.400 - P.404
ポイント 小腸絨毛の中心リンパ管の排導作用
小腸絨毛の中心リンパ管からどのようにしてリンパは排出されるのか?
小腸の絨毛には中心リンパ管(古くは中心乳糜腔と呼ばれたもの)がある。中心リンパ管は絨毛の中軸部で,絨毛の先端の手前で盲管をもって始まり,縦走して絨毛の基底部を過ぎると集合リンパ管に連なる。中心リンパ管は腸リンパ系の始まりであることから,他の臓器における毛細リンパ管に相当する。しかし,そこには他の毛細リンパ管には見られない,筋および神経との密接な関係が形態学的に明らかにされてきた。われわれの教室で観察した,特異的ともいえるその構造について,リンパ輸送との関連から検討してみたい。
4.リンパ
リンパ節
著者: 伊藤恒敏
ページ範囲:P.406 - P.410
ポイント リンパ節胚中心の層状構造とBリンパ球の分化
近年,リンパ節胚中心の理解は免疫担当細胞表面抗原に対する各種抗体による免疫組織学的検索により大きく進展した1)。リンパ節胚中心において多く観察される細胞死は「アポトーシス」2)と考えられているが,不明な点も多い。Bリンパ球の最終分化を軸に,胚中心の層状構造の機能的な理解と細胞死を中心に解説を試みたい。
胸腺
著者: 広川勝昱
ページ範囲:P.411 - P.414
ポイント 免疫系と神経・内分泌系の接点にあるリンパ組織
胸腺はT細胞を分化誘導,末梢に配布し,免疫系の中枢器官として重要な働きを果たしている。しかし,T細胞が分化誘導する場となる微小環境は,鰓嚢由来の上皮細胞が基本構造となっている。そして,その胸腺上皮細胞は神経内分泌系の支配下にある。胸腺の発生,器官形成,そして萎縮は神経内分泌系の影響下にあり,それが免疫系の加齢変化のパターンも決定している。その意味で,胸腺は生体の時限装置として働いているといえる。
脾臓
著者: 松野健二郎
ページ範囲:P.415 - P.418
ポイント 脾臓辺縁帯とリンパ節辺縁洞の「相同」性
脾臓とリンパ節はともに末梢リンパ組織の代表であり,体液性および細胞性免疫応答の中心となる臓器である。われわれは血液が脾臓に開放する場所のひとつである辺縁帯と,リンパ液がリンパ節にそそぎ込む場所である辺縁洞(辺縁リンパ洞)が,共通した構造を持つことに気がついた。両者とも,1層の細胞(血管またはリンパ洞内皮)によって実質組織(白脾髄または皮質)から境されており,その内皮は実質側でさらに1層のマクロファージ系の細胞(便宜的にperisinal macrophageと名付ける)によって裏打ちされているのである。ここでは,この構造が脾臓の中で担っている役割を,形態と機能の両面からリンパ節と比較することにより考察する。
5.泌尿器
腎臓:皮質
著者: 伊藤貞嘉 , 阿部圭志
ページ範囲:P.420 - P.423
ポイント 体液の恒常性を保つ糸球体濾過機構
腎皮質では多量の糸球体濾過があり,その大部分を再吸収している。糸球体濾過は血圧や食塩摂取量によって大きな影響を受けることがなく,安定した多量の糸球体濾過率(GFR)が経口摂取が変化しても体液の恒常性が保たれる基盤となっている。GFRは傍糸球体装置により調節されている。傍糸球体装置が両生類から発達している系統発生学的所見と考え合わせ,傍糸球体装置の機能は陸上で生物が生存できるようになるための必要条件であったと考えられる。
腎臓:髄質
著者: 佐々木成
ページ範囲:P.424 - P.427
ポイント 尿濃縮に関わる膜輸送体の同定
腎臓の最も基本的機能の一つが高張尿の作成である。この機能獲得により動物は水保持が可能となり,乾いた陸上への進出,すなわち陸生動物の誕生へとつながった。この尿濃縮には腎臓髄質の存在が不可欠である。腎臓髄質での高浸透圧の形成と,そこを貫く集合管での水再吸収により尿は濃縮される。近年髄質に存在し,この一連の過程に関与する膜輸送体が多数クローニングされている。この結果,今まで生理的な解析が主だった尿濃縮がその構成蛋白の面から解析できるようになってきている。本稿では,この新しい局面を紹介する。
6.生殖器
精巣
著者: 前川眞見子
ページ範囲:P.430 - P.433
ポイント 精細管筋様細胞を中心とした精巣における細胞間の相互作用
精巣における体細胞成分として,支持細胞であるセルトリ細胞,テストステロン産生細胞であるライディッヒ細胞がよく知られている。また,精細管の周囲には筋様細胞(peritubular myoid cell)と呼ばれる細胞が存在する。この細胞は収縮能を持ち,精細管内の精子や精巣分泌液の輸送に関与すると考えられている。さらに近年,筋様細胞はさまざまな物質を分泌し,セルトリ細胞をはじめとする他の細胞との相互作用を通じて,精巣の機能にも重要な働きを持つことがわかってきた。ここでは,これまで精巣の中でもマイナーな存在とみなされてきた精細管筋様細胞に焦点を当て,概説したい。
前立腺
著者: 白石泰三 , 渡辺昌俊 , 草野五男 , 矢谷隆一
ページ範囲:P.434 - P.436
ポイント 生物学的特性を反映した組織解剖
ヒト前立腺は肥大症の好発部位としての尿道周囲の内腺組織と,癌が好発する外腺の二つの区域に臨床的な見地からは分けられてきたが,形態的には比較的均一な腺構造を示すのみで,二つの区域の境界は明瞭でなく,生物学的特性との関係はほとんど解明されていない。ここでは最近の知見を含め,前立腺の発生,解剖学を紹介し,あわせて明らかにされつつある生物学的特性の部位別差異を示す。
卵巣
著者: 鈴木秋悦 , 北井啓勝
ページ範囲:P.437 - P.441
ポイント 卵の形成とホルモン制御
卵巣は精子と受精して次の世代をつくる卵を形成するとともに,ステロイドホルモンを産生する。卵の形成は脳下垂体から分泌される蛋白ホルモンにより制御され,卵巣のステロイドホルモンは月経周期という女性特有のバイオリズムを形成し,受精卵の着床を準備する。このリズムの成立には視床下部下垂体系のホルモン中枢の調節と,サイトカインなどを介する卵巣内部の自動能が関与している。
胎盤
著者: 森山郁子
ページ範囲:P.442 - P.445
ポイント 刷子膜小胞法でみた胎盤物質輸送
胎盤における各種栄養物質の輸送機構はin vivo,胎盤スライス法,胎盤循環灌流法などの方法を用いてその検討がなされてきた。さらに,近年,ヒト胎盤絨毛細胞より刷子縁部位を膜小胞として分離する方法が確立された。この膜小胞法を用いると細胞質内の影響を除外した生体膜として,胎盤における各種アミノ酸,水溶性ビタミン,乳酸,P, Ca, Feなどの能動輸送,糖質は促進拡散などが測定できる。また,母体側に高濃度に存在するコレステロールはLDL receptorを介して,母体から胎児へ供給される。このような母児間物質輸送様式と,胎児生体利用との間には相互に密接な関連がある。
胎盤
著者: 福岡秀興
ページ範囲:P.446 - P.450
ポイント 母児の特殊なCa代謝調節系を生み出す胎盤の生理的意義
妊娠中は,胎児胎盤系が存在していることにより,母体と胎児では非妊娠時のCa代謝調節系とは全く異質といってよい系が働いている。すなわち胎盤は腎外性に活性型ビタミンDを大量に転換産生して,これがPTHを介さず母体のCa代謝を主として制御している。さらに胎盤は胎児側へCaを能動輸送して,胎児は高イオン化Ca血症に暴露される。その結果高カルチトニン血症が生じて,これが胎児Ca代謝の中心物質として機能する。
7.内分泌
下垂体
著者: 井上金治 , 小川智史 , 坂井貴文
ページ範囲:P.452 - P.455
ポイント 面白くなってきた下垂体前葉細胞の分化と増殖
下垂体は間脳の突起からなる神経性下垂体と,外胚葉起源の腺性下垂体からなる。また,腺性下垂体は前葉(主部:pars distalis),中葉(中間部:pars intermedia),隆起葉(隆起部:pars tuberalis)からなり,生体の成長,生殖,代謝,免疫に関わる6種類のホルモンを分泌する。前葉から分泌されるホルモンは各々別の細胞から分泌される。下垂体前葉のホルモン分泌細胞の機能を強く制御する視床下部因子は,今世紀の内分泌学の最も重要な発見の一つである。そして,視床下部因子の発見によって下垂体前葉の機能制御機構は,ほぼ解明されたかに思われた。しかし,下垂体前葉のホルモン分泌細胞は,生体の生理学的な変化に伴い細胞増殖や分化によって細胞数が変化するが,その制御機構は視床下部因子のみでは説明できない。現在,これらの細胞の分化機構についてホットな議論がなされている。また,腺性下垂体の個体発生についても興味深い仕事が発表された。ここでは下垂体の発生と分化について,最近の話題を中心にして述べる。また,下垂体の機能を制御する意味で重要と考えられる濾胞星状細胞についても述べる。
甲状腺
著者: 村上正己 , 森昌朋
ページ範囲:P.456 - P.459
ポイント 甲状腺刺激ホルモン(TSH)受容体と甲状腺疾患
甲状腺細胞に存在するTSH受容体は,甲状腺機能の生理的な調節に重要な役割を担うばかりでなく,従来よりGraves病を中心とする甲状腺疾患の病態との関連が注目されてきた。ここでは,TSH受容体がクローニングされて以降に得られた知見から,甲状腺疾患におけるTSH受容体の新たな位置づけについて触れてみたい。
上皮小体
著者: 江村正一
ページ範囲:P.460 - P.463
ポイント 水様透明細胞
哺乳類の上皮小体を構成する細胞として,中心となる主細胞,好酸性細胞そして水様透明細胞(water-clear cell)が知られている。このうち水様透明細胞の存在が認められているのは,ヒト以外では著者らの報告したゴールデンハムスターとカイウサギのみである。そこで,それらの動物における水様透明細胞の起源,実験条件下での形態的変化および他の動物における存在の可能性について考察してみたい。
副腎:皮質
著者: 静田裕
ページ範囲:P.464 - P.467
ポイント アルドステロン合成酵素とCMO Ⅰ,Ⅱ欠損症
副腎皮質は外側より内側へ向かって球状層,索状層,網状層から成るが,この器官の主たる役割は,生命の維持に不可欠なステロイドホルモンであるコルチゾール,コルチコステロン(糖質コルチコイド)とアルドステロン(鉱質コルチコイド)を合成することである。前者は主として索状層で合成され,下垂体ホルモンACTHの制御を受ける。後者は主として球状層で合成され,副腎の糸球体における低ナトリウム血症に反応するレニン-アンギオテンシン系によって制御される。ここでは,最近ようやく実体が明らかにされたアルドステロン合成酵素と,永年病因が不明であったいわゆるCMO Ⅰ欠損症とCMO Ⅱ欠損症の病因ないし遺伝子異常,さらにコルチゾール合成酵素欠損症である11β-水酸化酵素欠損症と,最近話題となっている糖質コルチコイド奏功性アルドステロン症の病態について検討してみたい。なお,これらについては,最近の筆者の総説1-3)も参考にして頂きたい。
副腎:髄質
著者: 小林繁 , 飯野哲
ページ範囲:P.468 - P.472
ポイント 「クロム親和細胞の自然史」というパラダイム
パラガングリオン,パラニューロンをはじめ,幾多の概念が副腎髄質の研究を通じて生まれた。副腎髄質のクロム親和細胞は神経外胚葉に由来し,交感神経節前線維の支配を受け,カテコールアミンを分泌する。副腎皮質との関係,特有の血管系もあり,副腎髄質またはクロム親和細胞の「自然史」は古くて新しいパラダイムの一つとはなり得ないか。
8.感覚器
視覚器
著者: 金子章道
ページ範囲:P.474 - P.477
ポイント 双極細胞のON型,OFF型とグルタミン酸応答
網膜細胞は神経節細胞を除いて活動電位を発生せず,緩電位によって信号伝達,信号処理が行われているユニークな神経組織である。網膜細胞の光応答は伝達物質と伝達物質受容体の性質で決定される。視細胞は光刺激に対して細胞内がマイナスになる過分極性の応答を示すが,2次ニューロンである双極細胞以降では,光刺激に対して脱分極するON型応答と過分極するOFF型応答とに二分される。近年,各種ニューロンで伝達物質が同定され,また,分子生物学的手法により伝達物質受容体分子がクローニングされるようになった。こうした研究結果は伝達物質が同じでも,受容体が異なることによってシナプス後細胞に発生する応答は全く違ったものになり得ることを明確に示している。双極細胞のON型応答とOFF型応答もグルタミン酸受容体の違いによって形成されることが明らかになった。
ここでは,こうした問題を中心に網膜神経回路に関する最近の知見を解説する。
聴覚器
著者: 川端五十鈴
ページ範囲:P.478 - P.481
ポイント 聴覚器に関する最近の知見
聴覚系は末梢器官として外耳,中耳と内耳があり,中枢器官として側頭葉の聴中枢が存在する。“器官―その新しい視点”の特集にあたり,中耳腔の換気,内耳から発生する音響放射,聴中枢の情報処理機構の三つについての最近の話題を述べてみたい。
嗅覚器
著者: 河合房夫 , 倉橋隆
ページ範囲:P.482 - P.485
ポイント 嗅覚トランスダクションと活動電位の発生
嗅細胞は匂い物質の受容により活動電位を発生する神経細胞である(図1)。匂い物質の強度(濃度)は活動電位の頻度により符号化され,軸索を通して脳(嗅球)へと伝達される。近年,電気生理学,生化学,あるいは分子生物学的手法により,嗅覚受容の分子機構に関する研究が著しく発展しており,その大筋が明らかとなりつつある。本稿では,嗅覚情報変換機構を中心に概説する。
味覚器
著者: 二ノ宮裕三 , 井元敏明
ページ範囲:P.486 - P.489
ポイント 味細胞のターンオーバーと神経への味覚情報伝達
味覚器に化学物質が接触すると味細胞が興奮する。その興奮はシナプスを介して味神経へと伝達され,さらに脳に伝えられ味として知覚される。われわれはショ糖は甘く,食塩は塩辛く感じ,その味は明確に識別できるし,通常,変化することもない。一方,味覚受容を行う味細胞は上皮細胞由来で寿命は約10日と短く,そのサイクルでターンオーバーしており,新生した味細胞と味神経線維とは絶えず新たなシナプスをつくりながら情報伝達を行っている。それにもかかわらず,受容される物質の味の情報が一定に保たれているのは,どのようなメカニズムによるのであろうか。近年,塩味や甘味についてはレセプターの特異的修飾剤などを用いた研究により,味細胞から味神経への情報の流れが解析され,そのメカニズム解明への糸口が得られつつある。本稿ではその問題に焦点を絞り解説する。
機械受容器:皮膚
著者: 井出千束
ページ範囲:P.490 - P.493
ポイント 軸索終末と機能の相関
哺乳類の皮膚にある機械受容器は,刺激の種類に応じて最も鋭敏に反応するように種々に分化している。それぞれの形態と生理学的な性質の相関がある程度明らかになっている。刺激に対する順応性の相違から,速い順応性と遅い順応性に分けられるが,速い順応性を示す小体は軸索終末がシュワン細胞の特殊化した層板細胞に囲まれており,遅い順応性を示す小体の軸索終末はシュワン細胞の薄い細胞質で不完全に被われているか,メルケル終末のように特殊な細胞に接して複合体をつくっている。一方,軸索終末は機械刺激を神経の興奮に変換し,層板細胞やシュワン細胞は軸索終末の環境をつくる細胞として重要であるが,そのメカニズムの分子レベルでの研究は進んでいない。
9.皮膚
皮膚:表皮
著者: 北島康雄
ページ範囲:P.496 - P.499
ポイント 接着分子とケラチン分子の異常
表皮は高々0.1mmの厚さであるが,体表面において柔軟かつ物理的,化学的に極めて強固なシート構造を形成し,外来刺激から体内を防御している。そのために,表皮角化細胞(ケラチノサイト)は,細胞間にはデスモソーム,細胞―基質(真皮)間にはヘミデスモソームというよく発達した接着構造を配し,細胞内には強靱なケラチン中間径線維を細胞骨格として有している。さらに,基底膜部には各種の接着分子を配して基底細胞と真皮とを結合している。したがって,これらの分子構造の異常は角化異常症や水疱症の病因になることは容易に想像される。近年,これらの皮膚疾患の病態解明に対する分子医学的アプローチがきっかけになり,その病因が表皮細胞の接着分子とケラチン分子の遺伝子突然変異によることが示され,また,逆にこれらの疾患の病態解明が表皮接着分子の構造と機能の関係を明らかにしつつある。
皮膚:汗腺
著者: 小坂光男 , 嶋津宗典
ページ範囲:P.500 - P.504
ポイント 汗腺支配神経と神経伝達物質の連関
発汗研究の創始者(1963年文化功労賞・文化勲章受章者)久野寧(1882-1977)に関し,下記の事実がある。1972年2月,京都大医学部・井上章(生理学教授),京都府立医大・吉村寿人(生理学教授),熊本大体質医研・緒方維弘(生理学教授),同体質医研・佐々木隆(同助教授)らの6ページからなる推薦書(久野寧教授による発汗学研究の貢献)が,井上章先生を介してスウェーデンのノーベル賞選考委員会の委員長Ulf. Svantevon Euler(1905-1983)教授の元に送り届けられた。しかるに,久野章先生の生存中,残念ながら朗報は届いていない。今日までのところその理由について,体温調節生理学者の間での詮議は,久野先生の発汗学研究全般1)については優逸であるが,1)発汗の中枢機序と2)発汗の末梢機序におけるa)汗腺支配神経とb)神経伝達物質の連関の2点についてさらにデータ不足だった,と指摘されている(佐々木隆・熊本大学名誉教授・談,1994年10月)。本稿においては,上述2)のa)とb)についての最近の知見を紹介し,検討を加えてみたい。
10.運動器
骨格筋
著者: 小沢鍈二郎
ページ範囲:P.506 - P.509
ポイント 筋収縮と筋ジストロフィー
筋収縮時には,筋線維は短くなると同時に太くなる。この時に筋線維(成熟した多核の長い筋細胞)の細胞膜は線維の周囲方向に延ばされるに違いない。このことをつきとめて考えると,遺伝子解析からその存在がわかってきたDuchenne型筋ジストロフィーの責任タンパク質ジストロフィンの役目がみえてくる。しかし筋ジストロフィーの原因はこれだけではない…。
骨:骨形成
著者: 小澤英浩
ページ範囲:P.510 - P.515
ポイント 骨芽細胞系細胞は骨代謝調節の主役である
骨組織を形成・維持し,全身のカルシウム代謝調節機構の重要な役割を果たしているのは,骨を形成する骨芽細胞と骨を吸収する破骨細胞,ならびに硬い骨基質中に埋め込まれている骨細胞を中心とした骨の細胞群である。これらの細胞は体液性ホルモンや神経による調節と,局所性ホルモン(サイトカイン)による細胞間,細胞基質間情報伝達機構により互いに密接な相互応答機能を維持しながら制御され,骨代謝調節の中心的役割を果たしている。本稿では,骨形成の主役である骨芽細胞とその仲間である骨細胞について,それらの微細構造と機能を中心に概説する。
骨:破骨細胞
著者: 田中栄
ページ範囲:P.516 - P.519
ポイント 破骨細胞の形成と機能のシグナリング
破骨細胞は骨吸収において中心的な役割を果たす細胞である。近年さまざまな研究から破骨細胞形成,および破骨細胞による骨吸収のメカニズムが分子レベルで明らかになってきた。ここでは破骨細胞形成,骨吸収のシグナリング,特にgp130およびチロシンキナーゼを介したシグナル伝達機構について概説したい。
関節
著者: 鳥巣岳彦
ページ範囲:P.520 - P.523
ポイント 膝関節の構造と機能
数多くある可動関節(diarthrodial joint)の中で膝関節を取り上げた理由は,高齢化社会を迎え変形性関節症が最も多く発生する部位であること,思春期や壮年期のレクレーションスポーツでもしばしば障害を起こしやすい関節であることによる。生体力学的研究を含め動物実験による解析が行われやすい関節であり,多くの新しい知見が報告されていることもその理由の一つである。
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36巻5号(1985年10月発行)
特集 細胞分裂をめぐって
36巻4号(1985年8月発行)
特集 神経科学実験マニュアル
36巻3号(1985年6月発行)
特集 血管内皮細胞と微小循環
36巻2号(1985年4月発行)
特集 肝細胞と胆汁酸分泌
36巻1号(1985年2月発行)
特集 Transmembrane Control
35巻6号(1984年12月発行)
特集 細胞毒マニュアル—実験に用いられる細胞毒の知識
35巻5号(1984年10月発行)
特集 中枢神経系の再構築
35巻4号(1984年8月発行)
特集 ゲノムの構造
35巻3号(1984年6月発行)
特集 神経科学の仮説
35巻2号(1984年4月発行)
特集 哺乳類の初期発生
35巻1号(1984年2月発行)
特集 細胞生物学の現状と展望
34巻6号(1983年12月発行)
特集 蛋白質の代謝回転
34巻5号(1983年10月発行)
特集 受容・応答の膜分子論
34巻4号(1983年8月発行)
特集 コンピュータによる生物現象の再構成
34巻3号(1983年6月発行)
特集 細胞の極性
34巻2号(1983年4月発行)
特集 モノアミン系
34巻1号(1983年2月発行)
特集 腸管の吸収機構
33巻6号(1982年12月発行)
特集 低栄養と生体機能
33巻5号(1982年10月発行)
特集 成長因子
33巻4号(1982年8月発行)
特集 リン酸化
33巻3号(1982年6月発行)
特集 神経発生の基礎
33巻2号(1982年4月発行)
特集 細胞の寿命と老化
33巻1号(1982年2月発行)
特集 細胞核
32巻6号(1981年12月発行)
特集 筋小胞体研究の進歩
32巻5号(1981年10月発行)
特集 ペプチド作働性シナプス
32巻4号(1981年8月発行)
特集 膜の転送
32巻3号(1981年6月発行)
特集 リポプロテイン
32巻2号(1981年4月発行)
特集 チャネルの概念と実体
32巻1号(1981年2月発行)
特集 細胞骨格
31巻6号(1980年12月発行)
特集 大脳の機能局在
31巻5号(1980年10月発行)
特集 カルシウムイオン受容タンパク
31巻4号(1980年8月発行)
特集 化学浸透共役仮説
31巻3号(1980年6月発行)
特集 赤血球膜の分子構築
31巻2号(1980年4月発行)
特集 免疫系の情報識別
31巻1号(1980年2月発行)
特集 ゴルジ装置
30巻6号(1979年12月発行)
特集 細胞間コミニケーション
30巻5号(1979年10月発行)
特集 In vitro運動系
30巻4号(1979年8月発行)
輸送系の調節
30巻3号(1979年6月発行)
特集 網膜の構造と機能
30巻2号(1979年4月発行)
特集 神経伝達物質の同定
30巻1号(1979年2月発行)
特集 生物物理学の進歩—第6回国際生物物理学会議より
29巻6号(1978年12月発行)
特集 最近の神経科学から
29巻5号(1978年10月発行)
特集 下垂体:前葉
29巻4号(1978年8月発行)
特集 中枢のペプチド
29巻3号(1978年6月発行)
特集 心臓のリズム発生
29巻2号(1978年4月発行)
特集 腎機能
29巻1号(1978年2月発行)
特集 膜脂質の再検討
28巻6号(1977年12月発行)
特集 青斑核
28巻5号(1977年10月発行)
特集 小胞体
28巻4号(1977年8月発行)
特集 微小管の構造と機能
28巻3号(1977年6月発行)
特集 神経回路網と脳機能
28巻2号(1977年4月発行)
特集 生体の修復
28巻1号(1977年2月発行)
特集 生体の科学の現状と動向
27巻6号(1976年12月発行)
特集 松果体
27巻5号(1976年10月発行)
特集 遺伝マウス・ラット
27巻4号(1976年8月発行)
特集 形質発現における制御
27巻3号(1976年6月発行)
特集 生体と化学的環境
27巻2号(1976年4月発行)
特集 分泌腺
27巻1号(1976年2月発行)
特集 光受容
26巻6号(1975年12月発行)
特集 自律神経と平滑筋の再検討
26巻5号(1975年10月発行)
特集 脳のプログラミング
26巻4号(1975年8月発行)
特集 受精機構をめぐつて
26巻3号(1975年6月発行)
特集 細胞表面と免疫
26巻2号(1975年4月発行)
特集 感覚有毛細胞
26巻1号(1975年2月発行)
特集 体内のセンサー
25巻5号(1974年12月発行)
特集 生体膜—その基本的課題
25巻4号(1974年8月発行)
特集 伝達物質と受容物質
25巻3号(1974年6月発行)
特集 脳の高次機能へのアプローチ
25巻2号(1974年4月発行)
特集 筋細胞の分化
25巻1号(1974年2月発行)
特集 生体の科学 展望と夢
24巻6号(1973年12月発行)
24巻5号(1973年10月発行)
24巻4号(1973年8月発行)
24巻3号(1973年6月発行)
24巻2号(1973年4月発行)
24巻1号(1973年2月発行)
23巻6号(1972年12月発行)
23巻5号(1972年10月発行)
23巻4号(1972年8月発行)
23巻3号(1972年6月発行)
23巻2号(1972年4月発行)
23巻1号(1972年2月発行)
22巻6号(1971年12月発行)
22巻5号(1971年10月発行)
22巻4号(1971年8月発行)
22巻3号(1971年6月発行)
22巻2号(1971年4月発行)
22巻1号(1971年2月発行)
21巻7号(1970年12月発行)
21巻6号(1970年10月発行)
21巻4号(1970年8月発行)
特集 代謝と機能
21巻5号(1970年8月発行)
21巻3号(1970年6月発行)
21巻2号(1970年4月発行)
21巻1号(1970年2月発行)
20巻6号(1969年12月発行)
20巻5号(1969年10月発行)
20巻4号(1969年8月発行)
20巻3号(1969年6月発行)
20巻2号(1969年4月発行)
20巻1号(1969年2月発行)
19巻6号(1968年12月発行)
19巻5号(1968年10月発行)
19巻4号(1968年8月発行)
19巻3号(1968年6月発行)
19巻2号(1968年4月発行)
19巻1号(1968年2月発行)
18巻6号(1967年12月発行)
18巻5号(1967年10月発行)
18巻4号(1967年8月発行)
18巻3号(1967年6月発行)
18巻2号(1967年4月発行)
18巻1号(1967年2月発行)
17巻6号(1966年12月発行)
17巻5号(1966年10月発行)
17巻4号(1966年8月発行)
17巻3号(1966年6月発行)
17巻2号(1966年4月発行)
17巻1号(1966年2月発行)
16巻6号(1965年12月発行)
16巻5号(1965年10月発行)
16巻4号(1965年8月発行)
16巻3号(1965年6月発行)
16巻2号(1965年4月発行)
16巻1号(1965年2月発行)
15巻6号(1964年12月発行)
特集 生体膜その3
15巻5号(1964年10月発行)
特集 生体膜その2
15巻4号(1964年8月発行)
特集 生体膜その1
15巻3号(1964年6月発行)
特集 第13回日本生理科学連合シンポジウム
15巻2号(1964年4月発行)
15巻1号(1964年2月発行)
14巻6号(1963年12月発行)
特集 興奮收縮伝関
14巻5号(1963年10月発行)
14巻4号(1963年8月発行)
14巻3号(1963年6月発行)
14巻1号(1963年2月発行)
特集 第9回中枢神経系の生理学シンポジウム
14巻2号(1963年2月発行)
13巻6号(1962年12月発行)
13巻5号(1962年10月発行)
特集 生物々理—生理学生物々理若手グループ第1回ミーティングから
13巻4号(1962年8月発行)
13巻3号(1962年6月発行)
13巻2号(1962年4月発行)
Symposium on Permeability of Biological Membranes
13巻1号(1962年2月発行)
12巻6号(1961年12月発行)
12巻5号(1961年10月発行)
12巻4号(1961年8月発行)
12巻3号(1961年6月発行)
12巻2号(1961年4月発行)
12巻1号(1961年2月発行)
11巻6号(1960年12月発行)
Symposium On Active Transport
11巻5号(1960年10月発行)
11巻4号(1960年8月発行)
11巻3号(1960年6月発行)
11巻2号(1960年4月発行)
11巻1号(1960年2月発行)
10巻6号(1959年12月発行)
10巻5号(1959年10月発行)
10巻4号(1959年8月発行)
10巻3号(1959年6月発行)
10巻2号(1959年4月発行)
10巻1号(1959年2月発行)
8巻6号(1957年12月発行)
8巻5号(1957年10月発行)
特集 酵素と生物
8巻4号(1957年8月発行)
8巻3号(1957年6月発行)
8巻2号(1957年4月発行)
8巻1号(1957年2月発行)