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文献詳細

雑誌文献

生体の科学47巻5号

1996年10月発行

特集 器官―その新しい視点

6.生殖器

胎盤

著者: 森山郁子1

所属機関: 1奈良県立医科大学看護短期大学部臨床医学教室

ページ範囲:P.442 - P.445

文献概要

ポイント 刷子膜小胞法でみた胎盤物質輸送
 胎盤における各種栄養物質の輸送機構はin vivo,胎盤スライス法,胎盤循環灌流法などの方法を用いてその検討がなされてきた。さらに,近年,ヒト胎盤絨毛細胞より刷子縁部位を膜小胞として分離する方法が確立された。この膜小胞法を用いると細胞質内の影響を除外した生体膜として,胎盤における各種アミノ酸,水溶性ビタミン,乳酸,P, Ca, Feなどの能動輸送,糖質は促進拡散などが測定できる。また,母体側に高濃度に存在するコレステロールはLDL receptorを介して,母体から胎児へ供給される。このような母児間物質輸送様式と,胎児生体利用との間には相互に密接な関連がある。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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