文献詳細
特集 器官―その新しい視点
6.生殖器
文献概要
ポイント 刷子膜小胞法でみた胎盤物質輸送
胎盤における各種栄養物質の輸送機構はin vivo,胎盤スライス法,胎盤循環灌流法などの方法を用いてその検討がなされてきた。さらに,近年,ヒト胎盤絨毛細胞より刷子縁部位を膜小胞として分離する方法が確立された。この膜小胞法を用いると細胞質内の影響を除外した生体膜として,胎盤における各種アミノ酸,水溶性ビタミン,乳酸,P, Ca, Feなどの能動輸送,糖質は促進拡散などが測定できる。また,母体側に高濃度に存在するコレステロールはLDL receptorを介して,母体から胎児へ供給される。このような母児間物質輸送様式と,胎児生体利用との間には相互に密接な関連がある。
胎盤における各種栄養物質の輸送機構はin vivo,胎盤スライス法,胎盤循環灌流法などの方法を用いてその検討がなされてきた。さらに,近年,ヒト胎盤絨毛細胞より刷子縁部位を膜小胞として分離する方法が確立された。この膜小胞法を用いると細胞質内の影響を除外した生体膜として,胎盤における各種アミノ酸,水溶性ビタミン,乳酸,P, Ca, Feなどの能動輸送,糖質は促進拡散などが測定できる。また,母体側に高濃度に存在するコレステロールはLDL receptorを介して,母体から胎児へ供給される。このような母児間物質輸送様式と,胎児生体利用との間には相互に密接な関連がある。
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