文献詳細
特集 器官―その新しい視点
6.生殖器
文献概要
ポイント 母児の特殊なCa代謝調節系を生み出す胎盤の生理的意義
妊娠中は,胎児胎盤系が存在していることにより,母体と胎児では非妊娠時のCa代謝調節系とは全く異質といってよい系が働いている。すなわち胎盤は腎外性に活性型ビタミンDを大量に転換産生して,これがPTHを介さず母体のCa代謝を主として制御している。さらに胎盤は胎児側へCaを能動輸送して,胎児は高イオン化Ca血症に暴露される。その結果高カルチトニン血症が生じて,これが胎児Ca代謝の中心物質として機能する。
妊娠中は,胎児胎盤系が存在していることにより,母体と胎児では非妊娠時のCa代謝調節系とは全く異質といってよい系が働いている。すなわち胎盤は腎外性に活性型ビタミンDを大量に転換産生して,これがPTHを介さず母体のCa代謝を主として制御している。さらに胎盤は胎児側へCaを能動輸送して,胎児は高イオン化Ca血症に暴露される。その結果高カルチトニン血症が生じて,これが胎児Ca代謝の中心物質として機能する。
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