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文献概要
特集 器官―その新しい視点 7.内分泌
副腎:皮質
著者: 静田裕1
所属機関: 1高知医科大学医化学教室
ページ範囲:P.464 - P.467
文献購入ページに移動ポイント アルドステロン合成酵素とCMO Ⅰ,Ⅱ欠損症
副腎皮質は外側より内側へ向かって球状層,索状層,網状層から成るが,この器官の主たる役割は,生命の維持に不可欠なステロイドホルモンであるコルチゾール,コルチコステロン(糖質コルチコイド)とアルドステロン(鉱質コルチコイド)を合成することである。前者は主として索状層で合成され,下垂体ホルモンACTHの制御を受ける。後者は主として球状層で合成され,副腎の糸球体における低ナトリウム血症に反応するレニン-アンギオテンシン系によって制御される。ここでは,最近ようやく実体が明らかにされたアルドステロン合成酵素と,永年病因が不明であったいわゆるCMO Ⅰ欠損症とCMO Ⅱ欠損症の病因ないし遺伝子異常,さらにコルチゾール合成酵素欠損症である11β-水酸化酵素欠損症と,最近話題となっている糖質コルチコイド奏功性アルドステロン症の病態について検討してみたい。なお,これらについては,最近の筆者の総説1-3)も参考にして頂きたい。
副腎皮質は外側より内側へ向かって球状層,索状層,網状層から成るが,この器官の主たる役割は,生命の維持に不可欠なステロイドホルモンであるコルチゾール,コルチコステロン(糖質コルチコイド)とアルドステロン(鉱質コルチコイド)を合成することである。前者は主として索状層で合成され,下垂体ホルモンACTHの制御を受ける。後者は主として球状層で合成され,副腎の糸球体における低ナトリウム血症に反応するレニン-アンギオテンシン系によって制御される。ここでは,最近ようやく実体が明らかにされたアルドステロン合成酵素と,永年病因が不明であったいわゆるCMO Ⅰ欠損症とCMO Ⅱ欠損症の病因ないし遺伝子異常,さらにコルチゾール合成酵素欠損症である11β-水酸化酵素欠損症と,最近話題となっている糖質コルチコイド奏功性アルドステロン症の病態について検討してみたい。なお,これらについては,最近の筆者の総説1-3)も参考にして頂きたい。
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