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文献詳細

雑誌文献

生体の科学48巻1号

1997年02月発行

特集 21世紀の脳科学

脳型コンピュータとブレインウェア

著者: 松本元1

所属機関: 1電子技術総合研究所

ページ範囲:P.62 - P.66

文献概要

 脳は情報処理の仕方(アルゴリズム)を自動獲得するシステムで,工学的にはメモリーベースアーキテクチャの非フォンノイマン型コンピュータである。脳型コンピュータがアルゴリズムを自動獲得する基本素子プロトタイプは,学習性と超並列性を兼ね備えたシリコン半導体LSIチップとして現在工学実現されつつある。さらに将来は,脳型コンピュータは従来のプロセッサベースアーキテクチャのフォンノイマン型コンピュータと同様に計算汎用性をもちながら,柔らかい情報処理を行うことができるようになるなど,従来のコンピュータと相補的に新しい情報世界を拓くだろう。
 ここでは,脳型コンピュータがアルゴリズムを自動獲得し,その獲得するアルゴリズムの目的・評価も自動決定できる戦略(ブレインウェア)を脳そのものの研究によっても明らかにすることにより,実用システムとしての脳型コンピュータを研究開発する努力とその過程について紹介する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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