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特集 21世紀の脳科学
カオスニューラルネットワーク集積回路
著者: 堀尾喜彦1 合原一幸2
所属機関: 1東京電機大学工学部電子工学科 2東京大学工学部計数工学科
ページ範囲:P.67 - P.71
文献購入ページに移動脳は多数のニューロンが互いに結合した非線形ネットワークである。このネットワークは平衡状態に陥ることなく,常に変化を続ける非線形非平衡系である3)。さらに,脳は可塑性に基づいた適応的で自己組織的なネットワークでもある。このような複雑適応系としての脳における情報の表現や処理,記憶の仕組みを理解するためには,構成的研究が非常に有効であると思われる。すなわち,その本質を抽出した,できるだけ簡単なモデルを用いて脳を真似た大規模なネットワークを構築し,そのダイナミクスを観測し,それを数理的観点から解析するのである。以下では,この構成的研究の一例として,カオスニューラルネットワークを取り上げる。
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