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文献詳細

雑誌文献

生体の科学48巻1号

1997年02月発行

文献概要

解説

ホメオボックス遺伝子の機能

著者: 川上泰彦1 野地澄晴2 濃野勉1

所属機関: 1川崎医科大学分子生物学教室 2徳島大学工学部生物反応工学教室

ページ範囲:P.81 - P.87

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 一つの受精卵から複雑な形態を持つ多細胞生物は,どのようにつくられていくのだろうか。形態形成のメカニズムがさまざまなモデル動物で調べられてきている。中でもショウジョウバエの研究の歴史は古く,形態異常を示す数多くの変異体が同定されている。その中には,頭部の触覚が脚に置き換わったAntennapedia変異体や,平行棍が翅に置き換わり4枚の翅を持つUltrabithorax変異体のように,体の一部が別の部位に置き換わった変異体がある。このような変異をホメオティック変異という。これらの変異の遺伝学的解析から,翅や触覚などの体節の特徴を決定する遺伝子が染色体上にかたまって存在することがわかり,Antennapediaに連関する遺伝子群をAntennapedia complex(ANT-C),Ultrabithoraxに連関する遺伝子群をbithorax complex(BX-C)と呼ぶ。ANT-CとBX-Cを総称してホメオティック複合体(HOM-C)と呼ぶ。これらの遺伝子群が単離され,構造が解析されると,そのコードするタンパク質には類似した60アミノ酸残基からなる配列が保存されていた。この領域をホメオドメインと呼び,それをコードする180塩基対からなるDNA領域をホメオボックスと呼ぶ。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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