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連載講座 個体の生と死・2
生殖細胞:卵子形成
著者: 佐藤英明1
所属機関: 1東京大学医科学研究所獣医学研究部
ページ範囲:P.145 - P.151
文献購入ページに移動 生物は生物から生まれ,個体としての生物は必ず死ぬ。個体の死を超えて生物が生きながらえるために,生物は生物の「生」を継承する細胞を必要とする。雄雌の性をもち,有性生殖を行う動物では,生殖細胞(精子や卵子)をつくり,受精により自分の生命を次の世代に引き継いでいる。このような生殖細胞は減数分裂を行い,半減化した染色体をもつようになるのみならず,形も特徴的に分化する。また生物個体はその「生」を継承するには多すぎる生殖細胞をつくるが,その動態も生物学的意味を感じさせるものである。私は卵子形成と血管系について仕事を進めてきたが,ここでは卵子形成の制御について他の研究者の成果を含め,いくつかの課題にしぼって述べてみたい。また,卵子形成の研究基盤をなすと思われる実学的話題についても紹介する。
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