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文献詳細

雑誌文献

生体の科学48巻5号

1997年10月発行

特集 受容体1997

Ⅱ.Gタンパク質共役型受容体 1.神経伝達物質・ホルモン 2)ペプチド

レプチン受容体

著者: 村上尚1 桑島正道1 島健二1

所属機関: 1徳島大学医学部臨床検査医学講座

ページ範囲:P.430 - P.432

文献概要

 [ファミリー]レプチン受容体(OB-R)はⅠ型サイトカイン受容体ファミリーに属し,G-CSF受容体,LIF受容体,gp130などと相同性があり,N末端が細胞外に存在し,膜を1回貫通する糖蛋白質である1)。細胞外領域にはフィブロネクチンⅢ型ドメインが2ヵ所存在し,この中に1ヵ所ずつ,トリプトファン-セリン-X-トリプトファン-セリン(WSXWS)というサイトカイン受容体に特徴的な配列を有する。
 [アイソフォーム]mRNAのスプライシングの違いにより,OB-Rには少なくとも6種類(OB-Ra,b,c,d,e,f)のアイソフォームが知られている2-3)。細胞膜貫通領域を欠き,分泌型と考えられているOB-Re(OB-R secretory form)以外,これらのアイソフォーム間では細胞内領域のみ異なる。OB-Rb(OB-R long form)が最も長い(ヒト303アミノ酸,マウス,ラット302アミノ酸)細胞内領域を持ち,ここにはgp130などにおいて,細胞内シグナル伝達に重要と考えられているbox1,box2と相同性の高い領域が存在している。また,同様にSTAT3が結合すると考えられている,チロシン-X-X-グルタミン(YXXQ)がC末端近傍に1ヵ所存在している。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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