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文献詳細

雑誌文献

生体の科学48巻5号

1997年10月発行

特集 受容体1997

Ⅱ.Gタンパク質共役型受容体 2.エイコサノイド

カンナビノイド受容体

著者: 杉浦隆之1 和久敬蔵1

所属機関: 1帝京大学薬学部衛生化学教室

ページ範囲:P.468 - P.470

文献概要

 [ファミリー]カンナビノイド受容体は7回膜貫通・G蛋白質共役型の受容体である。その中の一つCB1受容体と,リゾホスファチジン酸(LPA)受容体の一つ(vzg-1あるいはedg-2遺伝子産物)1)との間には30%の,メラニン細胞刺激ホルモン受容体との間には32%の相同性(アミノ酸)がある。
 [サブタイプ]カンナビノイド受容体として最初にクローニングされたのはCB1受容体である。CB1受容体は7回膜貫通・G蛋白質共役型の受容体としてラット大脳皮質cDNAライブラリーからクローニングされ,当初はそのリガンドが不明であったものである。脳内での分布,CHO-K1細胞における発現実験などから,1990年にカンナビノイド受容体であることが明らかにされた。ラットのCB1受容体は473個のアミノ酸から構成されており,いくつかの糖鎖結合部位がある。CB1受容体遺伝子はヒトでは第6染色体上に存在する。一方,1993年にはHL-60細胞のcDNAライブラリーから,主として脾臓などに存在するカンナビノイド受容体としてCB2受容体がクローニングされた。ヒトCB1受容体とCB2受容体のアミノ酸配列の相同性は44%であるが,膜貫通部分に関しては68%の相同性がある。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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