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文献詳細

雑誌文献

生体の科学48巻5号

1997年10月発行

文献概要

特集 受容体1997 Ⅲ.酵素活性内蔵型受容体 1.プロテインキナーゼ 2)セリン―スレオニンキナーゼ

TGF-βスーパーファミリー受容体

著者: 竹之下誠一1 茂木晃1 宮園浩平2

所属機関: 1群馬大学医学部第一外科 2(財)癌研究会癌研究所生化学部

ページ範囲:P.502 - P.506

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 [ファミリー]transforming growth factor-β(TGF-β)は多くの細胞の増殖を抑制し,また細胞外マトリックスの産生を促進するなど多彩な作用を持つ生理活性物質である。TGF-βには構造のよく似た物質が20種類以上存在し(図1),TGF-βスーパーファミリーと呼ばれる1)。TGF-βスーパーファミリーの因子として代表的なものは,アクチビンと骨形成因子(bone morphogenetic protein;BMP)である。アクチビンは下垂体からのろ胞刺激ホルモン(FSH)の放出を促進する因子として見つかった。一方,BMPは骨の形成を促進する因子として見つかった。これらの因子は発生の過程で重要な役割を持つことが知られている。アクチビンは初期胚の発生において背側の中胚葉を,BMPは腹側の中胚葉の形成を促進する。これらの因子にはそれぞれに対応した受容体があり,TGF-βの受容体はTGF-βreceptor(TβR),アクチビンの受容体はactivin receptor(ActR),BMPの受容体はBMP receptor(BMPR)と呼ばれる。
 [サブタイプ]TGF-βは細胞膜上の受容体に結合し,細胞内のシグナル伝達物質を介して,増殖抑制を含めた様々なシグナルを細胞核に伝える。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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