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文献詳細

雑誌文献

生体の科学48巻5号

1997年10月発行

文献概要

特集 受容体1997 Ⅲ.酵素活性内蔵型受容体 2.プロテインホスファターゼ

チロシンホスファターゼ受容体

著者: 緒方正人1 濱岡利之1

所属機関: 1大阪大学医学部バイオメディカル教育研究センター腫瘍発生学研究部

ページ範囲:P.507 - P.512

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 チロシンポスファターゼ(PTP)は,リン酸化されたタンパクのチロシン残基を脱リン酸化する酵素で,ちょうどチロシンキナーゼと逆の作用を持つ。セリンやスレオニンを脱リン酸化するプロテインホスファターゼとはアミノ酸配列に相同性が殆どなく,同じ脱リン酸化酵素といっても全く異なっている。
 PTPはチロシンキナーゼと同様,巨大な遺伝子ファミリーを構成しており,ヒトでは500種類程度にもなると推定されている。現在,一次構造が解明されているのは,50種類程度である。これらの分子はその構造から,膜貫通ドメインのある受容体型PTPと,これを欠く細胞質型PTPに大別される。多くの場合,細胞質型PTPはただ一つのPTPドメインを持つが,受容体型PTPは二つの連なったPTPドメインを有する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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