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文献詳細

雑誌文献

生体の科学48巻6号

1997年12月発行

文献概要

特集 軸索誘導

細胞骨格と軸索誘導

著者: 国本学1

所属機関: 1国立環境研究所環境健康部

ページ範囲:P.555 - P.559

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 細胞骨格(cytoskeleton)は,通常真核細胞の細胞質に縦横に張りめぐらされた微小管(チューブリンと微小管関連蛋白質microtubule associated proteins:MAPsからなる管状重合体),ミクロフィラメント(アクチン繊維),中間径フィラメント(神経細胞では主にニューロフィラメント)によって構成される網目状,束状あるいは糸まり状の構造体を総称したものであるが,広義には細胞膜の裏打ち構造体(membrane skeleton)も含まれる。細胞骨格は細胞の形態の維持ならびに細胞運動に必須の役割を果たしている。
 神経細胞の細胞骨格系には,その構造ならびに構成成分において他の細胞と異なった特徴的なものが多く存在し(表1),それらは神経細胞の極性の成立,維持のみならず,軸索輸送,シナプス伝達,軸索誘導,神経突起伸展など神経細胞の特異的機能発現に重要な役割を果たしている。そのうちここでは,本特集のテーマである軸索誘導に焦点を当てて,細胞骨格および細胞膜裏打ち構造体の果たす役割について紹介する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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