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実験講座
GFPを用いたタンパク質の細胞内輸送の解析
著者: 矢野正人1 森正敬1
所属機関: 1熊本大学医学部分子遺伝学教室
ページ範囲:P.61 - P.67
文献購入ページに移動 近年,細胞内でのタンパク質の発現と移行を観察するのに有用なマーカータンパク質として,発光クラゲ(Aequorea victoria)由来の蛍光タンパク質であるgreen fluorescent protein(GFP)が注目されている。これまでによく用いられているマーカータンパク質には,アルカリホスファターゼやルシフェラーゼなどがあるが,これらを用いる場合には,細胞の観察を行うために基質の添加が必要であり,その前に細胞を固定するなどの操作が必要である。これに対して,GFPはこれらのマーカータンパク質とは異なり,それ自体が蛍光を発するため,発光基質の添加やそのための固定を必要としない。それゆえ,GFPを融合したタンパク質を発現させた場合,そのタンパク質の細胞内局在や移行を生きたままの細胞内で観察することができる1,2)。
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