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文献詳細

雑誌文献

生体の科学49巻2号

1998年04月発行

文献概要

連載講座 個体の生と死・7

初期発生:体軸形成と胚葉の分化

著者: 森本武志1 塩田浩平12

所属機関: 1京都大学大学院医学研究科生体構造医学講座 2京都大学医学部附属先天異常標本解析センター

ページ範囲:P.145 - P.151

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 動物の発生においては,たった1個の細胞である受精卵から,形態的・機能的に分化した多様な細胞の集団から成る体が形作られる。その過程でどのようなメカニズムによって細胞が分化し,多様な細胞系譜ができるか,また,複雑なボディープランがどのようにして作られるかは,古くから発生学における中心的な問題であった。従来ブラックボックスの中にあったこれらの問題も,近年の分子生物学の成果によって新たな視点が開けてきている。ボディープランの分子機構については,哺乳類でのデータは乏しいが,最近,両生類などの胚で次々と重要な分子が発見され,その制御機構が明らかにされつつある。本稿では,体軸形成と胚葉の分化について,形態学的な所見と最近の知見を含めて概説する。胚葉分化のうち,最も興味深く,また最も詳しく研究されているのが中胚葉の分化であるが,中胚葉については,次号で詳しく論じられることになっている。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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