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文献詳細

雑誌文献

生体の科学49巻3号

1998年06月発行

文献概要

特集 幹細胞研究の新展開

精祖細胞

著者: 永野俊雄1

所属機関: 1千葉大学医学部解剖学教室

ページ範囲:P.213 - P.216

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 哺乳動物の原始(始原)生殖細胞は卵黄嚢上皮に発生し,生殖堤に達し雄では精細管が形成されると胚性および幼若精祖細胞となり,セルトリ細胞と区別できる(図2)。この時期の精細管には内腔がない。性成熟期前はこのような状態を保って徐々に発達する。チミジン放射能写真による研究の結果,一般に成熟哺乳動物では精祖細胞から精子細胞が形成されるまで約50-60日かかる(図1)1)。したがって,実験動物であるマウス,ラットでは生後7-8週で性成熟するので,出生後すぐに精子形成の準備段階に入る。ヒトでは,幼若精祖細胞は生後から思春期発動まで十数年続く。幼若精祖細胞増殖の形態変化は十分に研究されていない。精祖細胞は分裂し,一部は幹細胞としてとどまり,一部は分化を始める。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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