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国際シンポジウム「筋肉における仕事発生および仕事吸収機構」
著者: 杉晴夫1
所属機関: 1帝京大学医学部生理学教室
ページ範囲:P.240 - P.242
文献購入ページに移動 筆者はこれまでに筋収縮の分子的機構に関する国際シンポジウムを4回(1978年東京,1982年シアトル,1986年および1991年箱根)開催してきた。この研究分野ではA.F.HuxleyおよびA.F.Huxley and Simmonsの収縮模型がセントラルドグマであり続けてきたが,筆者はこの模型が提出された当時からこの妥当性に疑問を持ち,過去4回のシンポジウムで繰り返しこのドグマに対して否定的な実験事実を重点的にとり上げ続けてきた。しかし事態は,筆者が予想した通りに,筋フィラメント間の滑りがミオシン頭部の首ふり運動によるとするこの模型がほぼ否定されるには約20年を要したのである。この理由については,本シンポジウムのおわりにH.E.Huxleyが後で述べるような考察を行っている。
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