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文献詳細

雑誌文献

生体の科学49巻4号

1998年08月発行

特集 プロテインキナーゼCの多様な機能

発達期の神経系に発現するPKCの亜分子

著者: 三木明徳1

所属機関: 1神戸大学医学部保健学科基礎理学療法学講座

ページ範囲:P.264 - P.268

文献概要

 PKCには10種類以上もの亜分子があり,細胞の様々な生理機能を制御している1)。そのうちα-,βⅠ-,βⅡ-およびγ-PKCは特に中枢神経系に広く分布し,イオンチャネルの透過性や伝達物質の放出,長期記憶,受容体の制御など,様々な神経機能に重要な働きを演じている。これらの亜分子は胎生中期から中枢神経系に発現し,生後発達期にはその分布が劇的に変化する。このことは,PKCが神経機能だけでなく神経の分化過程においても重要な役割を演じていることを示唆している。最近,胎生期および生後発達期のラット脊髄におけるα-,β-,γ-PKCの発現を免疫組織化学的に観察したので2-4),これらの所見を交えて神経分化過程におけるPKCの役割について考察する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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